ニューイヤー・コンサート1989&1992 の感想

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参照データ

タイトルニューイヤー・コンサート1989&1992
発売日2004-11-17
アーティストクライバー(カルロス)
販売元ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
JANコード4547366016871
Disc 1 :加速度ワルツop.234(J.シュトラウス2世)
田園のポルカop.276(J.シュトラウス2世)
ワルツ「わが家で」op.361(J.シュトラウス2世)
ポルカ・マズルカ「とんぼ」op.204(ヨゼフ・シュトラウス)
喜歌劇「こうもり」序曲(J.シュトラウス2世)
ワルツ「芸術家の生活」op.316(J.シュトラウス2世)
ポルカ「風車」op.57(ヨゼフ・シュトラウス)
Disc 2 :ポルカ「ハンガリー万歳!」op.332(J.シュトラウス2世)
ポルカ「クラップフェンの森で」op.336(J.シュトラウス2世)
ワルツ「春の声」op.410(J.シュトラウス2世)
ピチカート・ポルカ(J.シュトラウス2世/ヨゼフ・シュトラウス)
オペラ「騎士パズマン」チャルダーシュ(J.シュトラウス2世)
ポルカ「おしゃべりなかわいい口」op.245(ヨゼフ・シュトラウス)
ジョッキー・ポルカop.278(ヨゼフ・シュトラウス)
ワルツ「美しく青きドナウ」op.314(J.シュトラウス2世)
ラデツキー行進曲op.228(J.シュトラウス1世)
カテゴリミュージック » ジャンル別 » クラシック » オペラ・声楽

購入者の感想

クライバーは,生前,ニューイヤーコンサートに二度登場した。登場自体が奇跡的とも言われた1989年。
そして,再登場が待ち望まれる中,漸くファンの願いの叶った1992年。
このCDは,その両方の演奏がギュッとワンパッケージに詰まっており,正に感動もの。
ばら売り版に比べると,1989年のポルカ「風車(水車)」が割愛されている等の若干の省略があるものの,クライバーによるニューイヤーコンサートのほぼ全容が堪能できる。
ウィーン・フィルは,他のオケにはない独特の繊細な音色と「艶」,そして,変幻自在な「間」を兼ね備えた唯一無二の存在である(特に,このディスクで聴かれる当時は,故ヘッツエルがコンサートマスターを務めており,一つの頂点を迎えていた。)。このオーケストラを,スタイリッシュにそして情熱的に音楽を練り上げることにかけては随一の指揮者,カルロス・クライバーが振ったのだから,これだけでも凄いこと。両者の個性がぶつかり合ながらも,深い共感の下に,軽妙で,キレの良い,華やかな,極上の音楽が繰り広げられる。ウィンナワルツを敬遠してきた人にも絶対にお薦めできる。
まずは,ディスク2の「加速度ワルツ」から聴いて頂きたい。緩やかに静かに奏でられる冒頭から徐々に音楽が盛り上がり,そして,ワルツ独特の浮遊感とでもいうものが見事に表現されている。
演奏の上手さだけではない。耳を澄ませば,やっとあのクライバーのワルツに出会えた聴衆の息をのむような興奮までも感じ取れる。
そして,クライバーの十八番「こうもり序曲」,「雷鳴と電光」の素晴らしさは言うまでもないが,「ラデツキー行進曲」も一度クライバーの演奏を聴くと,他の指揮者の演奏が鈍重にさえ思えてくる。
ウィーンフィルが奏でさえすれば最高のウィンナ・ワルツになるという「常識」は,このディスクの前では通用しない。
クライバーの登場により,ワルツの歴史を,否,ウィーン・フィルの歴史を塗り替たといっても過言ではない。
特に1989年の演奏は,フルトヴェングラーのバイロイトでの第九にも匹敵する歴史的なものと言っても過言ではない。
是非,演奏芸術の歴史が転換した瞬間をじっくり味わって頂きたい。0

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