マリカのソファー/バリ夢日記 (幻冬舎文庫―世界の旅) の感想

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参照データ

タイトルマリカのソファー/バリ夢日記 (幻冬舎文庫―世界の旅)
発売日販売日未定
製作者吉本 ばなな
販売元幻冬舎
JANコード9784877284534
カテゴリ »  » ジャンル別 » 文学・評論

購入者の感想

実際に本書を買って読むまで、「なんでタイトル変更したの?」と不思議でなりませんでした。94年にハードカバーで出版された『マリカの永い夜』をすでに持っていたので、改めて文庫を買う気になれず数年が経過していたでしょうか。たまたま書店で本書を見かけ、「著者の決心により改題し大幅に書き改められた。」という一文に目が留まりました。変更されたのがタイトルだけでないことが分かり、早速購入し『マリカの永い夜』と読み比べてみました。
『マリカの永い夜』では元精神科医だったジュンコ先生は、本書でも「ジュンコ先生」と呼ばれていますが、医者ではなく近所に住む主婦でマリカの友人という設定です。ここを変更したために、加筆や訂正が必要になったようです。文庫版あとがきで、ばななさんご本人が「あまりにも無理があったので、設定から全部、書き直しました。」と告白されていますが、読み比べてみるとなるほど・・・本書の「ジュンコ先生」とマリカの関係のほうが違和感なく読める気がしました。元医者が元患者を連れてバリ島へ旅行するというのは、なかなか入り込むのが困難な設定だと、改めて気付かされました。ジュンコ先生を普通の主婦にしたことで、ジュンコ先生の家にマリカの居場所(ソファー)ができ、ジュンコ先生のご主人も交えた人間関係が物語に生活感や現実味を与えています。書き改められたことで、「二人のマリカ」「二人のジュンコ先生」に会えたような得した気分になりました。

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