Photographer's Mind : どう撮り、見せるか。記憶に残る写真の作り方 の感想

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かなり難しいけど、ためになる。
写真ハウツー本の解説どおりに撮影する段階を脱して、自分のスタイルをつくりたい人向け、そんな印象を受ける。

本書の最初の方はとくに難しい。「美」について、プラトンやカントなんかの哲学にまで踏み込んで考察している。
耐えきれなければ、序盤は読み飛ばしてもいいかもしれない。
しかし、抽象的な「写真論」ではなく、徐々に実践的な内容になっていく。

作例では、著者が連続して撮影したなかからどの写真をどういう理由で採用したか、
どうやって構図を整えたか、などを詳しく解説していてためになる。
現場が変化し、構図を決めるのに長く時間がかけられない場合なども考慮して解説しているのもいい。
自分の写真の好みの傾向を自覚することで、より魅力的な写真がとれるというのも感心した。