Methods of Quantum Field Theory in Statistical Physics (Dover Books on Physics) の感想
参照データ
タイトル | Methods of Quantum Field Theory in Statistical Physics (Dover Books on Physics) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | A. A. Abrikosov |
販売元 | Dover Publications |
JANコード | 9780486632285 |
カテゴリ | » 洋書 » Special Features » all foreign books |
購入者の感想
この本は物性における場の量子論ではバイブル的な名著であるといわれている。
そういわれる理由は、他の本には書いてないようなかなり本質的に深いことまで記述しているためであって、決して理解しやすいからではない。
この本を読むのが難しい点が3つある。1つは、そもそもかなり本質的でハイレベルなことをやっているため、書いてある内容の理解が難しい点。2つめはダイアグラムが他の本にはない独特なダイアグラム(e.g.四角形のダイアグラム)を使っているので、他の本を見てわからないところの行間を埋めるのが難しい。3つ目は、誤植が多いくせに計算の行間がかなりあることである。
この本の難易度を他の本と比較してわかりやすく説明するならば、ランダウリフシッツの統計力学を1〜2ランク難しくした本だといえると思う。
ただ物性理論の第一線で活躍していた天才的な研究者たち(全員が名前の残るような発見をしている)が書いただけあって、非常に深いことを無駄な寄り道をせず非常に簡潔に記述に書いてあり、ダイアグラム法の説明からスタートしてたった330ページでフェルミ液体や超伝導といった厄介なものを見事にまとめあげているという意味で名著である。そのことは、この本の主題の1つのフェルミ液体論やBCS理論の論文が提出されてから10年も経たないうちに初版が書かれた本であるのにもかかわらず現在でも名著と呼ばれ続けていることからもうかがえるだろう。
ダイアグラム法を使う物性理論の研究者を目指す人にとっては読んでおくべき本だが、かなりの時間と労力を割いて読むことを覚悟して読むべきであり、その価値のある本であると思う。
そういわれる理由は、他の本には書いてないようなかなり本質的に深いことまで記述しているためであって、決して理解しやすいからではない。
この本を読むのが難しい点が3つある。1つは、そもそもかなり本質的でハイレベルなことをやっているため、書いてある内容の理解が難しい点。2つめはダイアグラムが他の本にはない独特なダイアグラム(e.g.四角形のダイアグラム)を使っているので、他の本を見てわからないところの行間を埋めるのが難しい。3つ目は、誤植が多いくせに計算の行間がかなりあることである。
この本の難易度を他の本と比較してわかりやすく説明するならば、ランダウリフシッツの統計力学を1〜2ランク難しくした本だといえると思う。
ただ物性理論の第一線で活躍していた天才的な研究者たち(全員が名前の残るような発見をしている)が書いただけあって、非常に深いことを無駄な寄り道をせず非常に簡潔に記述に書いてあり、ダイアグラム法の説明からスタートしてたった330ページでフェルミ液体や超伝導といった厄介なものを見事にまとめあげているという意味で名著である。そのことは、この本の主題の1つのフェルミ液体論やBCS理論の論文が提出されてから10年も経たないうちに初版が書かれた本であるのにもかかわらず現在でも名著と呼ばれ続けていることからもうかがえるだろう。
ダイアグラム法を使う物性理論の研究者を目指す人にとっては読んでおくべき本だが、かなりの時間と労力を割いて読むことを覚悟して読むべきであり、その価値のある本であると思う。