アジャイルデータサイエンス ―スケーラブルに構築するビッグデータアプリケーション の感想

内容説明に「データの収集・集約・解析・レポート化をアジャイルに行うアプリケーションを構築するための考え方と方法」とありますが、
考え方に関する議論はほとんどなく、「アジャイルソフトウェア開発の手法をデータ解析に持ち込むと、試行錯誤しやすくなるからいいよ」
くらいの情報量しかありませんでした。

１章・２章で概論的な説明がざっくりなされた後は、各種ツールのセットアップで紙面の約半分、
構築したシステムを用いた分析の実例が残りの半分といった構成となっています。
各種ツールの紹介内容も、軽く通読してみた限りネット上によくあるセットアップ記事とそんなに大差ありませんでした。
（日本語版の付録に関しても同様で、流行のツールを取って付けた感が否めない）

「アジャイルって云いたかっただけかよ」と、タイトルに異議ありな感じですが、
紹介されている各種ツールの幾つかに興味がある人には、まとまった情報源として持ち帰れるものがあるかも知れません。