Live in NYC の感想
参照データ
タイトル | Live in NYC |
発売日 | 2013-10-08 |
アーティスト | Gretchen Parlato |
販売元 | Obliqsound |
JANコード | 0823889911423 |
カテゴリ | ミュージック » ジャンル別 » ジャズ・フュージョン » ジャズヴォーカル |
購入者の感想
40年ほど前に話であるが、ジャズ専門誌で「ジャズボーカルとは何か」をめぐる誌上討論を呼びかけた評論家がいた。いわゆる「スタンダードナンバー」を歌えば「ジャズボーカル」といえるのか、スキャットでのアドリブは必須条件か、等々、興味深いテーマがあげられたが、結局は消化不良に終わった論争だったような気がする。ビリーホリディに代表されるような「黒人の情念を歌う歌手」こそ「ジャズボーカリスト」であるという常識がまかり通っていたからであった。「黒人の情念を歌う」のであればなにもジャズである必要はなく、いわんや「白人社会」で流行の「スタンダード」を歌うことがどうしてそう思われるのか、という当然の疑問も「常識」の前では無視されていた。
今、このグレッチェンのような歌い手を聞くと、当時の論争はとうに決着がついていたことがわかる。彼女のように、自らの「声」をひとつの楽器ととらえ、バンドとのアンサンブルに対等の立場で参加できる能力と音楽的力を持った歌い手、それもコンテンポラリーなジャズとそれができる歌い手が「ジャズボーカリスト」である。そんな彼女の真骨頂はもちろん「ライブ」である。その現場を捉え、実力を余すところなく伝えるのがこのアルバム。DVDもついていてお得感も満載(ただし輸入盤のみ)。
今、このグレッチェンのような歌い手を聞くと、当時の論争はとうに決着がついていたことがわかる。彼女のように、自らの「声」をひとつの楽器ととらえ、バンドとのアンサンブルに対等の立場で参加できる能力と音楽的力を持った歌い手、それもコンテンポラリーなジャズとそれができる歌い手が「ジャズボーカリスト」である。そんな彼女の真骨頂はもちろん「ライブ」である。その現場を捉え、実力を余すところなく伝えるのがこのアルバム。DVDもついていてお得感も満載(ただし輸入盤のみ)。