KT ブートジョロキアパウダー 10g の感想

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ホントにヤバイ。
何がヤバイって裏の注意書きがヤバイ。
『万一、目に入った場合は病院にご相談ください』
『素手で触れないでください』
『粘膜に付着すると危険』
化学物質か何か？と思うような注意書き。口の中だって粘膜なのに付着すると危険らしい。食料品の枠を超えた何かだと思う。
取り敢えず粉末が散ったり手に付かないように、細心の注意を払ってチキンラーメン（マグカップ用のミニサイズ）にティースプーン２分の１杯を入れてみる。
色がちょっと赤みがかった程度の変化。臭いも特に変化なし。同量の七味でも同じ様な見た目になるでしょう。
かき回して決意の一口。
大丈夫、激辛ペヤングもココ壱のビーフカレー１０辛もサドンデスソースもなんとか耐えた、だから大丈夫――そう自らを鼓舞し、思い切って一口、麺をすする。

大して辛くない。

慣れ親しんだ七味唐辛子程度のピリッとした刺激。でも油断してはならない。激辛系は決まって最初は余震が来る。高をくくって二口目、といった時に本震が来るはず……そう思いながら咀嚼していると、徐々に湧き立つような痛みが口内に広がった。
来たか、と思った時には痛みの加速が始まった。辛味は度を超えると痛みになる。でもそれだって今までの激辛系で慣れ親しんだ事だった。
なんだこの程度、と思って二口目を口にしようと思った――しかしそこで違和感を覚えた。痛みの加速が止まらない。
今までの激辛系は大抵、「辛い」が「痛い」に変わったらそこまでだった。でもこれは違う。痛みはどこまでも大きくなっていく。舌の裏から唇までもれなく痛い。
あぁこれはマジでヤバイかも、と思って箸を置いた。どんどん痛くなる。麺を飲み込んだ喉まで痛くなってくる。
ここで額から顔に滴る汗の量に気づく。たったの一口目でこうなるとは思っていなかった。でも、ここでまごついたらこれ以上食べられなくなってしまう――だから無理にでも二口目を食ってしまおう。まだ私は冷静さを欠いたつもりはなかった。
そして私は二口目の麺を啜った。そして冷静さを欠いていたと自覚した。