新世界より(上) (講談社文庫) の感想

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参照データ

タイトル新世界より(上) (講談社文庫)
発売日2011-01-14
製作者貴志 祐介
販売元講談社
JANコード9784062768535
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » SF・ホラー・ファンタジー

購入者の感想

今秋からアニメ化されるとの事で、先立って文庫版を読み終えました。

既に数多くのレビューが投稿されており、その多くに高い有用性があると思いますが、
メディア化という、多くの意味で節目になり得る時点を目前に控えた状態で、
特にこれからアニメを見ようかと思っていて、その前段階として「新世界より」を
読もうと考えている方や、先に読もうか迷っている方、あとは漫画版を読んで困惑
している方(がいるのかわかりませんが)……など、割とSFやホラー・ミステリに
親しくない方に向けて、参考になりそうでならないかもしれない意見を、拙いながら
記させていただきます。

まず、どうしても取っ付きにくい感は否めません。
特に序盤では、様々な方位から紡がれる緻密な世界設計が、このジャンルに慣れない
読者を阻むことでしょう。わたし個人の例では、154ページ目を読むまで、特に長く
感じたように思います。
が、更に読み進めれば、後はほとんど一息に読み終えてしまうような、怒涛の展開に
圧倒されました。貴志祐介氏の著作を多く嗜んだファンから「既作のごった煮」と
評された今作ですが、その良い点として、1400ページを超える超大作ながら、いざ
物語が動き出せば読者を飽きさせない、壮大な魅力に満ち溢れていることは間違い
ありません。
これだけの素材を活字の俎上で見事に料理した著者の腕前は、わたしごときでは、
筆舌に尽くしがたい。これはやはり、実際に読んで感じていただきたい部分です。

また、作品全体を通して見たとき、わたしは中巻の終わりと下巻の始まりに、大きな
隔たりを感じました。
他にもいくぶん、難点というか引っかかるものは感じられますが、そのほとんどが
勢いにまかせて読み進められる程度のものであった(私見)のに対して、巻の分かれ
目ということもあり、かなり強い違和感を覚えました。この点、メディア化において
どのように処理するのかは少し気になります。

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