She's So Unusual: A 30th Anniversary Celebration [12 inch Analog] の感想

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なんと言っても目玉はレア・トラック集のDisc 2で、実に貴重かつ興味深い音源の宝庫だ。
特に「アーリー・ギター・デモ」と表記された1はNW色の強い武骨でアグレッシヴな出来で、ポップソング然とした完成
テイクとは大きく印象が異なる。逆に「オール・スルー〜」や「マネー・チェンジズ〜」、そして1より後で録られたと思わ
れる5はアルバム・テイクのアレンジとほぼ一緒。しかし両者の録音は同じ83年、スタジオも同一なので、極めて短い
間にこの劇的な変化があったということになる。キーパーソンは誰だったのだろう？興味は尽きないし、この最初期の
録音をもっと聴いてみたいと思わせる出来と音楽性である。
未発表曲の「ルールズ・アンド・レギュレイションズ」、シングル・オンリーだった「ライト・トラック、ロング・トレイン」の収
録も快挙だし、この時期のライン録音のライヴも貴重。ただ、どうせならワンステージ丸ごと出して欲しかったが…この
時期しか演奏していなかった曲もあったはずだし。
これらの音源と比べるとDisc 1にボーナス収録された新規リミックスは「ああそうですか」という内容で、オマケ以上の
価値はない。