明日の幸せを科学する(ハヤカワ・ノンフィクション文庫) の感想

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人間の予測能力の限界を指摘し、どうして未来の幸せを読み違えてしまうのかを教えてくれる本です。

以下の3つの理由から、人間は未来の予測を間違えると指摘しています。
　「未来のほんの一部の場面だけを想像し、その他の部分は考えない」
　「未来をイメージするとき、細部を現在の状況に合わせてしまう」
　「悪いことが実際に起こった場合、私たちは心の合理化により苦痛をやわらげるが、それを事前には予測できない」

そして、これらの間違いから逃れるためには、自分で状況を予測するのではなく、その状況を今まさに経験している人から話を聞くしかないと結論づけます。

つまり、本書を読んでも未来を正確に予想できるようにはなりません。
自分がどう間違えるのかを知ることができるだけです。

その点を不十分と思うのか、仕方ないと感じるのかで、本書の評価は分かれると思います。