NHK 新版――危機に立つ公共放送 (岩波新書) の感想
参照データ
タイトル | NHK 新版――危機に立つ公共放送 (岩波新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 松田 浩 |
販売元 | 岩波書店 |
JANコード | 9784004315216 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » マスメディア » 放送 |
購入者の感想
NHKが世界で起きている事実を正確に報道しなくなう事は、世界にとって、特に日本に生きる人達にとって取り返しのつかない重大問題です。
自由で民主的で平和な社会の実現の為に、多くの人に読んで欲しいし、その為に自分は何をすべきか考え動いて欲しい。
自由で民主的で平和な社会の実現の為に、多くの人に読んで欲しいし、その為に自分は何をすべきか考え動いて欲しい。
旧版から10年。籾井勝人会長のとんでも発言、安倍政権のメディア支配を受けて、全面的に書き改められた。世界最大の公共放送局であるNHKが、安倍総理によって私物化される。これは、NHKが誕生して以来、最大の危機である。その危機はどのようにもたらされたのか、本来のNHKはどのような理念のもとにつくられたのかが、丁寧に語られている。いわばこの本は、ありえたはずの、もうひとつのNHKについて語っているのだ。筆者の執筆の動機は、アジア・太平洋戦争を、「正義の戦争」だと信じた、痛恨の体験にある。以来、同じ過ちを二度とくり返してはならないという思いから、ジャーナリストになり、ジャーナリズム研究者となった。『ドキュメント放送戦後史』は不朽の名作。今回の本にも、そのエッセンスが詰まっている。筆者は、近年、視力の障がいを抱えるが、にもかかわらず新版執筆に踏み切ったのは、NHKの変質をなんとか食い止めたいというやむにやまれぬ思いからだった。随所に、そうした思いがほとばしり、感動を禁じ得ない。旧版の読者にも、ぜひ読んでほしい珠玉の一冊だ。