NINAGAWA WOMAN の感想

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この人の写真を見ていると、
「モデル以外のもの」に目が行ってしまうんだよなぁ。
本来モデルを引き立たせるはずの衣装やら小道具やらに懲りすぎて、
ちょっと個性の弱い人、やや地味な人がモデルの場合、
モデルさんを殺してしまっているんですよ。
それに勝っているのはこの写真集でいうと、ひとりふたり位かな。
誰だかわかんなくなっちゃうほどにモデルが背景のアートに埋もれちゃってるのは、
プロの写真として、いかがなものかと思いますが。

安達祐実と韓英恵はすごく良い。

が、あとの方は他のカメラマンのほうがその人の良さが出せるだろう。

誰を撮る時も同じになってしまうので、
このひとの写真で生きるモデルじゃないと良さが出ない気がする。

奇抜で新しいと思われがちだが
もう何十年も前の紀信の写真などを見ると
このひとの作品にそっくりな写真などが見られる。

写真の個性だけではもう出尽くされてしまってつまらない感じ。
彼女ほど生活のことを考えずに写真が撮れる写真家は日本にいるだろうか。
恵まれた環境にあり、せっかく名前が売れたのだから
もっと新しいものに挑戦して欲しい。