礼記 (中国古典新書) の感想

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参照データ

タイトル礼記 (中国古典新書)
発売日販売日未定
製作者下見 隆雄
販売元明徳出版社
JANコード9784896192674
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漢代に成立したこの著作は、その前の『儀礼』や『周礼』と違って、単に儀礼や生活作法のみならず、儒教的なコスモロジーに基づいた政治、音楽、学問、教育論であり、一種の百科事典と言えるものである。
本書は、『礼記』の中から、現代の読者にとって重要と思われる箇所を抜粋し、それに注解を付けている。
テーマは多岐にわたっているが、学ぶ者の自主性も尊重した学問・教育論や音楽と政治との関わりを論じた音楽論など、興味深い箇所が多い。
『礼記』のみならず、中国思想の入門としても、推薦できる。

 本書は、五経の1つである『礼記』48編から、礼曲上下,壇弓上,王制,月令,礼運,大伝,学記,楽記,祭義,表記,緇衣,儒行,昏義などを抜粋し、著者がさらに中国思想の特色を理解するにふさわしいと感じたもの、また現代においても意義が有る、あるいは興味深いと思われるところを見いだして解釈・解説を施したものです。この"礼記"の中に四書の一つにあたる大学・中庸が有りますが、著者の判断により解説は別紙に譲るとして省かれています。本文の内容は、礼や制度、慣例に関する覚え書きですが、全て"相手の立場で言動を決める事"を本質として説いています。最初にかなりの頁を割いて礼記全体について著者の解説が記されており、本文では、抜粋された原文について読み下しと解釈が詳細に綴られています。原文は読み下し文の下に記されてあります。孔子の言葉がよく記されていますが、陰陽からなる哲学も解説されており、同じ五経にある易経に良く似たフィロソフィーが出てきます。この本と易経からの推測ですが、四書五経の幾つかがある意味合いで相互に通じ合った信念体系に基づく書物ではないかと思いたくなります。

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