アメリカ文学のレッスン (講談社現代新書) の感想
参照データ
タイトル | アメリカ文学のレッスン (講談社現代新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 柴田 元幸 |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 9784061495012 |
カテゴリ | 文学・評論 » 評論・文学研究 » 外国文学研究 » 英米文学 |
購入者の感想
実にコンパクトに整理されている。これで知ったかぶりができる。罪作りの本。
柴田元幸氏は「現代アメリカ文学」の翻訳家・紹介者として有名かもしれないが、ここではハーマン・メルヴィル、ヘンリー・ジェイムズ、エドガー・ポーといった「古典」作家に果敢に挑戦されている。わたしは仕事上、アメリカ文学関係の研究書を読む機会が多いのだが、これほどコンパクトでありながら中身の濃い本にはいまだかつてお目にかかったことがない。(特にウィリアム・フォークナー、ヘンリー・ミラーに関する言及には大変感銘を受けた。そしてこうした作家の名作を柴田訳で読めるのが大変ありがたい。)本書は編集者の企画の勝利だと思う。(同じ編集者として、この本を企画した編集者氏を心より尊敬する。)本書を読むと、柴田氏はもはや「生半可な学者」などではないことがはっきりわかるはず。「優秀なアメリカ文学者」として、柴田氏のますますのご活躍を期待する。0