凍りのくじら (講談社文庫) の感想
参照データ
タイトル | 凍りのくじら (講談社文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 辻村 深月 |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 9784062762007 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » 文学・評論 » ミステリー・サスペンス・ハードボイルド |
購入者の感想
主人公の成長を描いた作品、だと思います。
だと思う、というのは、主人公は何も努力をしておらず、単に夢のような願望を夢のような存在と周囲の善人が都合よく叶えてくれただけ、としか思えなかったためです。終わり方が美しいので騙されそうになりますが。
主人公の計算高さ、「好きになったのだから仕方ない」みたいな言い訳をしながら元彼と会い続けるところなどは読んでいて不快感しかなかったですが、女性たちの叱責を恐れずに言うなら非常に女性的ではあります。主人公が遭遇することになるトラブルも、私には自業自得としか思えませんでしたが、計算高い性格や恋による盲目(といってもこの主人公のはこれもひどく身勝手で偉そうなものですが)に理解を示せる人なら、あるいは共感できるのかもしれません。
文章はところどころ美しいし、部分的に切り取れば名言と言える文もありますが、都合のよい話の中で読むとこれもまた「計算」にしか思えません。
ご都合主義な展開を見ると興ざめする方には、本作はまずお勧めできません。
だと思う、というのは、主人公は何も努力をしておらず、単に夢のような願望を夢のような存在と周囲の善人が都合よく叶えてくれただけ、としか思えなかったためです。終わり方が美しいので騙されそうになりますが。
主人公の計算高さ、「好きになったのだから仕方ない」みたいな言い訳をしながら元彼と会い続けるところなどは読んでいて不快感しかなかったですが、女性たちの叱責を恐れずに言うなら非常に女性的ではあります。主人公が遭遇することになるトラブルも、私には自業自得としか思えませんでしたが、計算高い性格や恋による盲目(といってもこの主人公のはこれもひどく身勝手で偉そうなものですが)に理解を示せる人なら、あるいは共感できるのかもしれません。
文章はところどころ美しいし、部分的に切り取れば名言と言える文もありますが、都合のよい話の中で読むとこれもまた「計算」にしか思えません。
ご都合主義な展開を見ると興ざめする方には、本作はまずお勧めできません。