哲学の誤読 ―入試現代文で哲学する! (ちくま新書) の感想

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参照データ

タイトル哲学の誤読 ―入試現代文で哲学する! (ちくま新書)
発売日販売日未定
製作者入不二 基義
販売元筑摩書房
JANコード9784480064011
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 哲学・思想 » 哲学

購入者の感想

4つの哲学を題材とした入試問題(東京大学、早稲田大学等々)が俎上に挙げられる。大きく「時間」をテーマ
に問う、それ自体刺激的な文章である。過去と現在、そして未来について論じられるそれらの文章を徹底的に
読みこなすこと自体がすでに哲学の入門となる。ついで問題を解く。面白いのは設問自体を著者は鋭く検証して
いることだ。「出題者はこの文章をわかっているのだろうか?」という問いかけは、余りにも大胆であるが、
読者としても背筋が伸びる。さらに参考書の回答例が羅列される。赤本(教学社)、青本(駿台文庫)、河合、
Z会、代々木。これらには大学入試問題の枠の中での解答が列挙されているのであるが、それでもこれほど解答
が違うのかと、私は驚いた(すでに大学入試は縁遠い)。面白いのはその「枠」を遙かに超えた解答(説明と
いうべきか)が用意されていることだ。入試問題は書物の一部を切り取らざろう得ないが、その前後あるいは
元の書物全体を俯瞰した説明なので、書物本来の意味(すなわち各著者のいいたかった本当のこと)が伺えて
より納得がいくのである。「出題者の問題の切り取り方に問題がある」という出題もあったりする。

本当に面白い親書を読んだような気がするのである。

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