写真作法(さっぽう) の感想
参照データ
タイトル | 写真作法(さっぽう) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 土門 拳 |
販売元 | ダヴィッド社 |
JANコード | 9784804800783 |
カテゴリ | 画家・写真家・建築家 » 写真家 » た・な行の写真家 » 土門拳 |
購入者の感想
全編これ、土門拳氏の気迫が紙面を突き抜けてこちらに向かってくる、ど迫力的写真作法論である。芸術の一形態としての写真を突き詰め突き詰めしていったすえに、単なる写真作法論をこえて、人生-仕事-社会にたいする洞察も同時にほとばしりでている。結果、雑誌記事への初出後半世紀を超えた文章が過半を占めているにかかわらず、今なお熱血土門先生がすぐそこに居られるかのような気迫が伝わってくるのである。論の出発点が写真にあるし、写真の技術にかかわる記述も多いから、写真にもともと興味をもつ読者以外にはとりつきにくい所もあるかも知れないが、本書の本質的意義としては、写真を撮る撮らないに関係なく、「ものを見る」「ものを考える」ときの姿勢についての一大先達の到達点がここで語られている、と言って良いと思う。