ブッダのことば―スッタニパータ (ワイド版 岩波文庫) の感想
参照データ
タイトル | ブッダのことば―スッタニパータ (ワイド版 岩波文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
販売元 | 岩波書店 |
JANコード | 9784000070072 |
カテゴリ | 人文・思想 » 宗教 » 仏教 » 仏教入門 |
購入者の感想
私が若い頃、中村元先生が原始仏典を直訳された本がメディアで取り上げられ、中村先生のブームが起こった時期がありました。仏教の原点、お釈迦様が本当に言いたかったことはこれなのだと、多くの人が驚き、感動したのです。私もその一人でした。
この本は、詩のように書いてあることと、抽象的な表現も多いということで、良く意味が分からないという方もおられるかも知れません。が、とにかく多くの方に読んで頂きたいのです。素直な気持ちで、自然に読んで行けば良いと思います。
お釈迦様の人柄が素晴らしいです。何て熱血で、一生懸命で、そしてみずみずしい若さを持った人でしょう。何て現実的で、現代的なセンスに溢れた人でしょう。「この世界は素晴らしい。この世界は楽しい」と言って死んで行った人です。人間的な、物凄く人間的な彼の言葉がここにあります。
当時のインドは、農村社会から都市社会が生まれつつあった、過渡期の時代であり、様々な価値観がぶつかり合っていた時代だったそうです。そうした時代背景も同時に知っておくと、少し理解しやすくなるのかも知れません。それと、インドの既成の宗教に対する批判の気持ちが常にあった、ということも、意識しながら読むべきかな、とも思います。
日本のお寺の仏教が複雑で、理屈っぽくて分からないと困っている方、そして、若い方々にお勧めです。是非、気軽に手に取って頂きたいと思います。
この本は、詩のように書いてあることと、抽象的な表現も多いということで、良く意味が分からないという方もおられるかも知れません。が、とにかく多くの方に読んで頂きたいのです。素直な気持ちで、自然に読んで行けば良いと思います。
お釈迦様の人柄が素晴らしいです。何て熱血で、一生懸命で、そしてみずみずしい若さを持った人でしょう。何て現実的で、現代的なセンスに溢れた人でしょう。「この世界は素晴らしい。この世界は楽しい」と言って死んで行った人です。人間的な、物凄く人間的な彼の言葉がここにあります。
当時のインドは、農村社会から都市社会が生まれつつあった、過渡期の時代であり、様々な価値観がぶつかり合っていた時代だったそうです。そうした時代背景も同時に知っておくと、少し理解しやすくなるのかも知れません。それと、インドの既成の宗教に対する批判の気持ちが常にあった、ということも、意識しながら読むべきかな、とも思います。
日本のお寺の仏教が複雑で、理屈っぽくて分からないと困っている方、そして、若い方々にお勧めです。是非、気軽に手に取って頂きたいと思います。
文字でなく、口伝で伝えられていたころの仏典は、こんなにも素朴で、リフレインが多くて、詩(うた)のようだった。
スッタニパータを読んだ人は、必ずや最初の章(蛇の章)の「犀の角」のところで、けつまずくだろう。
75回におよぶ強力なリフレイン(でも岩波文庫だとたった5頁)。
内容もさることながら、このグルーヴ感は圧倒的。すこしだけでもかいつまんでほしい。。
1 一切の生き物に対して暴力を加えることなく、
一切の生き物のいずれをも悩ますことなく、
また子女を欲するなかれ。
いわんや朋友(ほうゆう)をや。
犀の角のようにただ独り歩め。
……
43 四方のどこにでもおもむき、
害心あることなく、
何でも得たもので満足し、
諸々の苦難に堪えて、
恐怖することなく、
犀の角のようにただ独り歩め。
……
57 義ならざるものを見て邪曲にとらわれている
悪い朋友を避けよ。
貪りに耽って怠惰な人に、みずから親しむな。
犀の角のようにただ独り歩め。
58 学識ゆたかで真理をわきまえ、
高邁・明敏な友と交われ。
いろいろとためになることがらを知り、
疑惑を除き去って、
犀の角のようにただ独り歩め。
……
71 音声に驚かない獅子のように、
網にとらえられない風のように、
水に汚されない蓮のように、
犀の角のようにただ独り歩め。
……
73 慈しみと平静とあわれみと解脱と喜びとを
時に応じて修め、
一切世間に背くことなく、
犀の角のようにただ独り歩め。
スッタニパータを読んだ人は、必ずや最初の章(蛇の章)の「犀の角」のところで、けつまずくだろう。
75回におよぶ強力なリフレイン(でも岩波文庫だとたった5頁)。
内容もさることながら、このグルーヴ感は圧倒的。すこしだけでもかいつまんでほしい。。
1 一切の生き物に対して暴力を加えることなく、
一切の生き物のいずれをも悩ますことなく、
また子女を欲するなかれ。
いわんや朋友(ほうゆう)をや。
犀の角のようにただ独り歩め。
……
43 四方のどこにでもおもむき、
害心あることなく、
何でも得たもので満足し、
諸々の苦難に堪えて、
恐怖することなく、
犀の角のようにただ独り歩め。
……
57 義ならざるものを見て邪曲にとらわれている
悪い朋友を避けよ。
貪りに耽って怠惰な人に、みずから親しむな。
犀の角のようにただ独り歩め。
58 学識ゆたかで真理をわきまえ、
高邁・明敏な友と交われ。
いろいろとためになることがらを知り、
疑惑を除き去って、
犀の角のようにただ独り歩め。
……
71 音声に驚かない獅子のように、
網にとらえられない風のように、
水に汚されない蓮のように、
犀の角のようにただ独り歩め。
……
73 慈しみと平静とあわれみと解脱と喜びとを
時に応じて修め、
一切世間に背くことなく、
犀の角のようにただ独り歩め。