協同組合としての農協 の感想

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参照データ

タイトル協同組合としての農協
発売日販売日未定
販売元筑波書房
JANコード9784811903460
カテゴリビジネス・経済 » 産業研究 » 農林水産 » 農家・農協経営

購入者の感想

本書は大妻大学社会情報学部教授(執筆当時)の田代氏を中心とした10人の農学・経済学・社会学の研究者および農協関係者により執筆されている。
『協同組合としての農協』という本書のタイトルは、単純であるがしかし本質的な日本農協のもつ問題をはらむ。
農協は正式には「農業協同組合」であり、当然「協同組合」なのだが、現在の日本農協においては、飼料事業や燃料自動車事業、生活関連事業といった系統事業の分離・協同会社化による「農協の持ち株会社化」が進みつつある。
また、そうした「脱・協同組合化」の一方で、准組合員比率の上昇による「地域協同組合化」も同時に進行していることも、現在の日本農協を考える上での大きなポイントだろう。

本書は、以下の10章から成り立っている。
第1章「組合員と組織活動」では、農協組合員の多様化・異質化および今後の農協組織のあり方と農協運動の方向について、豊富な事例をもとに述べている。
第2章「北海道の農協営農指導事業と地域農業支援システム」では、その組合員の多様化に基づいた営農指導の転換に基づく地域農業支援システムの構築過程とその将来について、北海道を事例に論じている。
第3章「系統組織・事業再編下における農協営農指導事業の再構築」は、第2章の北海道の事例に対し西日本の事例から、直接の収益をほとんど生まないが農業生産の上では非常に重要である営農事業のリストラクチャリングについて取り上げている。
第4章「系統農協の米販売事業」では、戦後長らく政府の管理下におかれていた米市場が段階的に自由化されたことによる、農協系統における米の販売事業の変化を追った。
第5章「生活活動・生活事業と組合員参加」では、「組合員の経営への参加」を生活協同組合ほどには追求してこなかった農協の生活事業(Aコープ、協同購入等)における組織づくりの変化について論じている。
第6章「JAバンクシステムと農協信用事業の展開方向」では、戦前の「産業組合」から近年の金融システム危機に至るまでの農協信用事業の変化と課題について述べている。

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