市民政府論 (光文社古典新訳文庫) の感想

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参照データ

タイトル市民政府論 (光文社古典新訳文庫)
発売日2011-08-10
製作者ジョン ロック
販売元光文社
JANコード9784334752347
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治学

購入者の感想

 ロックの『市民政府論(統治論第二篇)』は近代社会の柱である自然法の概念と説いた作品であり、私のように政治学や社会学を専攻していない読者も、一度は読んでみたいと思っているのではないかと思う。
 さて本書に先行して伊藤宏之訳『統治論』や
加藤節訳『統治二論』がある。両者ともこれまでの『統治論』研究を踏まえた素晴らしい訳業だとは思うが、ややセミプロ向けの嫌いがあり(両者のレビューや山岡洋一氏の批評も参照)一般読者向けとはいいがたい。
 その点本書は第一篇が訳されていないという短所はあるが、ロックが唱える理性の下での自由を学ぶ上では支障がないし、注釈なしで通読できる。よりロックの政治思想を学ぶために伊藤訳や加藤訳に進みロックの原文を読むという選択肢もある。角田訳の登場で『統治論』の読者の幅が広がったと思う。

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