劇場版アイカツ! (小学館ジュニア文庫) の感想

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参照データ

タイトル劇場版アイカツ! (小学館ジュニア文庫)
発売日販売日未定
製作者加藤 陽一
販売元小学館
JANコード9784092307902
カテゴリジャンル別 » 絵本・児童書 » 読み物 » 童話・文学

購入者の感想

もう少しカラーページがあれば良かったと思います。
映画館で見られなかった人、劇場版のブルーレイ発売が待ちきれない人にも、
お勧めしたいけど読むとネタバレになってしまうかもしれません。
でも、小説形式なので頭の中で映像を想像するのと実際に見てみるのとは全然違うと思います。

ただし、小学生高学年性向けなので全ての漢字は「ふりがな」がついています。

逆に言えば読みやすいです。頭の中に映像が蘇えます。

 劇場版が思いの他琴線に触れる出来だったので購入しました…が、劇中で消化不良だった箇所を補完して映画の思い出をより良いものにしてくれるものと勝手に期待していたのですが、場面構成や台詞は九割以上映画そのまま(脚本より上の段階で修正が入ったのか、微妙に台詞回しが異なる箇所や、映画では本筋に絡まないところでカットされた場面は一応僅かに存在しますが)で肩透かし。
それはそれで映画のおさらいとしては非常に有用なのですが…そこをどう捉えるかによって本書の評価は大きく変わってくると思います。

 それから、児童向けであることを差し引いても、文章が小説として洗練されているとは言えず、なんだか所々に収録台本っぽさが滲み出ているような印象で、ちょっと読みづらい点が気になりました(まあ小説としての最適解を追求し過ぎると映画から乖離してしまうので仕方ない側面もありますが)。
そして、そもそも歌唱シーンを多々含む作品なので、当然のことながら小説という媒体との相性は最悪と言っても過言ではなく、肝心のクライマックスは描写が普通の小説ではあり得ないぐらいに薄く、到底これ単独で一端の作品として成立しているとは言い難いです。
なので、本書は決して映画の代用とはなり得ず、あくまで映画を見た人が内容を振り返るためのものだと思って良いでしょう。

 しかし、色々と批判点が多くなってしまいましたが、劇中ハイライト画や挿し画は割合充実しており、映画を振り返るためのものとしては満足度の高いものだと思います。
個人的には、さりげなくイケナイ警視総監見得切りシーンの挿し画が全身一枚画で掲載されていたところがポイント高し(欲を言えばフルカラー1P全面で載せて欲しかったところですが…)。

映画館の感動が文庫にというのは大げさですが、子供の頃小学校の図書館で読んだ
幸福の王子のように読みやすい文章で書かれていました。
まあ、児童書なので当たり前かもしれませんが、技巧に走らず、映画の感動をそのまま
伝えようとする文章は非常に好感が持てました。
カラーページが表紙の後ろに8ページあり、キャラクター紹介と映画の名シーンが載っています。
10ページ~198ページの本文の中には白黒ですが所々に映画のカットがあり、文章のイメージ
作りに一役買っています。
映画館に行く時間はないけど、DVDの発売まで待てない人は買って損は無いと思います。
私は紀伊國屋で買いましたが、店頭の最後の一冊だったようです。
お勧め星5つです!!

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