水彩画 リアルレッスン (自宅で学べる水彩教室) の感想

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著者の教えたいという熱意が伝わってくる本です。
3年間の準備期間をおかれたとのことで、
目配りの行き届いた構成になっていると思います。
混色、様々な塗り方、下書き・塗り方の順序、樹木・水面、光の向き、構図・・・
どれもきちんと理由をつけて丁寧に説明されていて、とても勉強になりました。
そして最後の「レッスン60：透明水彩の７訓」のなかでも、
「技法の前に描きたいものありき」は肝に銘じたいと思います。

透明水彩画をはじめてちょうど1年の20代女です。

今まで何冊も絵画本を読んできましたが、これほど工程をわかりやすく丁寧に、そして実用的に描かれた本は他になかったように思います。
本当に多くの、これ企業秘密なのでは？と思える手順までも公表されており、心配になったほどです。笑

プロともなるとわざわざ意識しないような(けれども初心者の多くがつまづくような)、そもそも意識するべき点などが言及されていたり、
他の多くの絵画本ではカットされてしまいそうなちょっとしたポイント/そもそもの視点が噛み砕かれ丁寧に説明されていたりと、
著者のホスピタリティが紙面にあふれています。

構想執筆に数年、作画数は250点と聞き及びましたが、それだけの著者の画家生活と講師経験を凝縮した一冊は、他になかなかないのではないでしょうか。

これから水彩を始める方にも、私のように、水彩を始めたけれども各所で悩んでいる方も、セミプロレベルの方にも、自信を持っておすすめできる一冊です。

個人的には、最近悩んでいた樹木の描き方解説や、風景画にすぐつかえる混色カラーチャートが、とても役に立ちました。

これからも、絵を描く際に開いたり、各パートになぞってモチーフを描いてみたり、大いに活用していきたいと思います。