A History of Western Philosophy (Naxos Audiobooks Non-Fiction) の感想

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タイトルA History of Western Philosophy (Naxos Audiobooks Non-Fiction)
発売日販売日未定
販売元Naxos Audiobooks
JANコード9781843797395
カテゴリ » 洋書 » Special Features » all foreign books

購入者の感想

バートランド・ラッセルの後半生のお財布を豊かにし、初版から現在まで途切れなく現役を続ける名著で、プラトン学者やカント学者やヘーゲル学者やニーチェ学者をムッとさせながらも(本書でクサしている)、ノーベル文学賞を受賞してしまった一冊。哲学界でオメデトウと言ってくれる人はどれくらいいたのだろう。書籍版では800頁くらいの大著で、「私は各分野で専門家という訳ではない」と最初に予防線を張りつつ、ソクラテス前期から近代の分析哲学までを一気に一人で手掛けた。
私は書籍版とオーディオブック旧盤を持っている。旧盤は大幅な短縮版で、ランタイムは約12時間。本商品は完全版で、ランタイムは38時間(CD29枚)。こちらは持っていないのだが、旧盤が見当たらないのでここにレビューを書かせて頂いている次第。
ラッセルは数学者・ロジシャン・哲学者なので、そのような目線から哲学史を捉えている。形而上学(人間経験を超越した事柄への考察)に対しては、毒舌とまで言わないが、辛い。え、高踏数学のどこが「人間経験」?という話はあるし、古代から純粋数学と形而上学は相性が良いはずだが、そこらへんの純粋数学フロンティアでの「タイタンの闘い」は、本書をホウホウと読むような我々シロートには取り敢えずあまり関係がない。ラッセルにはラッセルの目玉があり、希求があり、思考回路の傾向があるということ。「ルソーかトマス・アクィナスかと言われたら、私は迷わず後者を選ぶ」とラッセルが言うのは、共に神について語りながら(形而上学)、トマス・アクィナスの方が遥かに頭が良い…じゃなく(実際そうだが)、トマス・アクィナスはロジシャンでもあり、その手続きの中で神の存在論を展開したということだ。思考展開にはきちんとした手続きがなくてはならない。比較して、ルソーは「ただ感情的にくっちゃべってるだけ」ということになる。

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