居酒屋を極める (新潮新書) の感想

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参照データ

タイトル居酒屋を極める (新潮新書)
発売日販売日未定
製作者太田 和彦
販売元新潮社
JANコード9784106105944
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購入者の感想

自他ともに認める「居酒屋評論家」の居酒屋指南書、居酒屋道の決定版。
他にも居酒屋紀行風エッセイを多数出版しているが、本書は新書サイズでの決定版といってさしつかえなかろう。
居酒屋評論家へ至る道のりなどなかなか興味深い。
キリッとしまった文章は魅力十分。

   
 「居酒屋探訪家」太田和彦さんの作品は、『居酒屋百名山』に次いで、本書が2冊目となる。『居酒屋百名山』は、ご本人の弁によれば、「執筆3年。目下の私の代表作」(本書「付録」)となるみたいだが、この著作の「文庫版あとがき」の中で、“記憶から記録へ”といった趣旨のことを太田さんは書かれている。とともに、2011年3月11日の「東日本大震災」についても触れている。そして実際、当書の第5章でこの災禍と居酒屋の関わりを述べ、「大震災後の居酒屋を訪ね、私は居酒屋の認識がおおいに変わった」(p.170)と語っておられる。そういったところも、居酒屋を心から愛する太田さんらしい。太田さんは震災後、「〈最初の一杯は東北の酒〉をスローガンに、居酒屋に座るとすぐ大声で「東北の酒をくれ」と注文する一人キャンペーンを始めた」(p.172)そうだけど、その心根が嬉しい。実は、私も震災後、行きつけの飲み屋における最初の一杯(日本酒)は、その店で常備している福島の清酒であった。私の「一人キャンペーン」のスローガンは〈呑んで応援!〉である。それは今も続けている(カミさんへの言い訳にもなるし…笑)。

ご自身も語っておられましたが、居酒屋論の集大成的な内容です。お店ガイドとしてはあまり使えませんが、これまでの著書でそれぞれに語られていた居酒屋の魅力が体系的にまとまっています。
酒、料理、旅、人、店、文化、歴史、男と女…それぞれの角度からの居酒屋論は非常に完成度が高く、正に居酒屋研究の第一人者だと思います。
太田さんデビューしたい方は、こちらと居酒屋味酒覧とで、ひとまずは万全だと思います。

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