戦争と資本主義 (講談社学術文庫) の感想

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参照データ

タイトル戦争と資本主義 (講談社学術文庫)
発売日販売日未定
製作者ヴェルナー・ゾンバルト
販売元講談社
JANコード9784062919975
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 軍事 » 軍事情勢

購入者の感想

 資本主義を牽引した要素はそもそも何だったのか?…「軍隊」「製鉄」「鉱山」「造船」そして「都市」「需要」をキーワードに「そもそも」の資本主義が解き明かされます。

 経済学の教科書では需要と供給(需要・供給曲線)を勉強しますが、そもそも「需要」とはいかにして発生したのか?…資本主義の発展史において非常に重要な問いがあります。

 「軍隊」が「需要」の起源になりました。
 「産業」を発展させ、「都市」を発展させるに足るほどのボリュームを持った「大量需要」は軍隊にして初めて発生したものでした。18Cプロイセンにおいては住民の6〜7割が自給自足の枠内にあったそうです…軍隊以前の小さな需要はを満たすだけならば、決して産業は手工業の段階から、鉱山・製鉄・造船…すなわち資本主義的生産体制へと発展することはありませんでした。

 ロンドン、パリといった巨大都市…「都市」が資本主義のエンジンになりました。
 都市なきところに資本主義なし…なぜなら都市における人口集中によって初めて交換・消費経済の社会システムが生じたからでした。

 読んだ後では本書の結論は実に妥当なものだと思いますし、資本主義の発展史を考える上で必須の論考であるとさえ思えますが、読むまでは決して気が付くことの無かったミッシング・リンク(失われた鎖)を示してくれる極めて重要な本であると感じました。

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