ヴェルヴェット・アンダーグラウンドIII<45周年記念盤 スーパー・デラックス・エディション> の感想

今回ボーナスとして収録されている I ’m Sticking with You が本当に素晴らしい！今まで「VU」に収録されていたやけにクリアーな音と違い、60年代当時発表されていたらこんな音であったであろう、3rdに近いmixがなされていてモーリンのヴォーカルが非常に生々しく聴こえてくる。ピアノの伴奏も一歩引いた感じなのが素朴で、まるでVelvetの4人が小さなホームパーティーで演奏していて、そこに自分が紛れ込んで彼らの目の前で聴いているよう。電車の中で iPod で聴きながら涙ぐんでしまった…あぁ恥ずかしい笑。I Can’t Stand It もしかり。曲中に聴いた事の無いルーの掛け声が！Andy’s Chest もモーのモコモコドラムがとても効果的だし、She’s My Best Friend がこんなにもポップソングとして完成度が高いのかと改めて発見。2014年、最後のいいプレゼントでした。心残りは ルーの最高傑作の一つであろう、Candy Says をルーのヴォーカルで聴いてみたかった…。誰にでもあるであろう心に刺さった棘を、そっと触れられたような感覚になる繊細な詩とメロディーを持った、このアルバム三作目を代表する傑作です。