治す! うつ病、最新治療 ──薬づけからの脱却 の感想

この本、今すぐ読んでほしいです。私は長年うつと戦ってきましたが、最近やっと希望の光が見えてきました。
一人でも多くの方が治ることを祈り、この本に則した私の治療体験を載せたいと思います。
-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
六年近く精神科に通い、薬を飲み続けてきました。
しかしこれという効果はなく、寝込んだり、死にたいと思ってしまうときが定期的に訪れていました。

どうせ治らないだろうと諦めていたので、本なんか全く読む気は無かったんですが、
母の勧めでこの本を読んでみると、tmsという画期的な治療方法が！これなら…私も治るかもしれない！
強い希望が芽生えた瞬間でした。

まず手始めに光トポグラフィー検査を受けてみると、双極性障害であったことが判明しました。
他の精神科で大うつ病と診断されていたので驚きでした。
しかも検査結果を踏まえた、ドクターの分析がぴったり私の症状と当たっていました。
これがきっかけで最新治療への信頼と、期待が強まりtmsを受けることになりました。

10回ほど受けましたが視線恐怖や不安症状、こだわりなどが改善されていることを実感しました。
以前より素の自分を出して、友達や家族と楽しく会話が出来る日が増えました。
しかしまだ安定はしておらず、悪くなる日もあって完全に治ったとは言えない状態です。
でもまだ回数あるので希望を持って治療を続けようと思います。

ちなみにmax180万円　40回位かかるそうです。
治療費は高額ですが、この本でtmsを体験され治った方がこう述べています
『もっと早く受ければよかった。車1台分費やしても、健康は取り戻す価値がある。幸せは、
あなたのすぐそばに待ち受けているかもしれないのです。』

以上です。ぜひ読んでみて下さい。

TMS治療、光トポグラフィー検査、認知行動療法といった「薬に頼らないうつ病治療」の最新情報がまとめられた一冊。最新の治療法という点において、これほど情報が詰まった書籍もそうないのではないだろうか。

今、大きな社会問題となっているうつ病だが、本書を読むと、その治療についての科学的な実践はかなりのレベルで進んでいることが分かる。同時に、現在、医療現場で当然のように行われている「薬だけに頼った治療法」がいかに前時代的でリスキーなものかということに気づかされることだろう。簡単なアンケートと５分で終わる診断のもと、大量の薬が処方され続けている現実はさながらホラー映画のようだ。

そうした中、本書は「病院に行くのは、薬をもらうためではない。“うつを治すため”だ」という本質的かつ、ごく当たり前の視点を与えてくれる。ここではそれぞれの治療法の詳細は省くが、具体的に施行している治療院の情報はもちろん、インタビューを中心にその詳細が解説されているので、薬での治療に光が見出せない当事者やその周りの人、最新の情報を手に入れたいと考える医療関係者にとっては手に取るべき本だと思う。

……ここまではタイトルからも想像できる範囲の本書の感想だ。しかし、本書の真骨頂は、ただ単にそうした情報を紹介するだけに留まらず、綿密な取材に基づいたジャーナリスティックな視点で、うつ病の本質に迫っている点だ。上辺だけの「うつ病を治すためには」ではなく、更に深いレイヤーの「うつ病とは何なのか」という部分まで掘り下げ、うつ病治療の現実にアプローチをしているのである。

本書の取材は多岐にわたる。最新治療法を研究する学者、それを実学に生かす医療関係者。様々な経歴を持つうつ病当事者たち。彼らを診療する立場の医師。うつ病がもたらした不幸で家族を亡くした人々。さらには、薬を売る立場のＭＲ。それらが、一般人としての取材班の視点を通して語られる。