往生の物語―死の万華鏡『平家物語』 (集英社新書) の感想
参照データ
タイトル | 往生の物語―死の万華鏡『平家物語』 (集英社新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 林 望 |
販売元 | 集英社 |
JANコード | 9784087200393 |
カテゴリ | 古典 » 日本の古典 » 古代・中世文学 » その他の物語文学 |
購入者の感想
『源氏物語』を「エロス」の文学とすれば、『平家物語』は「タナトス」の文学であると位置づけ、登場人物らの死を描いた部分に光を当ててそこからそれぞれの生き方を読み解く手法がとられている。これによって、平家の公達やそれに連なる女性たちの生涯がひとりの人間としての生き方として生き生きと浮かび上がって来る。そこには時代を超えて限りある世を生きる人間としての哀しみがストレートに伝わって来る1冊である。