精神病 (岩波新書) の感想
参照データ
タイトル | 精神病 (岩波新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 笠原 嘉 |
販売元 | 岩波書店 |
JANコード | 9784004305811 |
カテゴリ | ジャンル別 » ノンフィクション » 科学 » 精神医学 |
購入者の感想
この本について、ネット界では有名と思われるDr.林氏が自らのサイトで名著として紹介しているので、その評価を一部引用しよう。
<<以下、Dr.林のこころと脳の相談室、統合失調症 図書室([]) より引用>>
この本の題は「精神病」ですが、内容は統合失調症(精神分裂病)の本です。著者は引退した有名な精神科の教授で、まさに長年の臨床経験の集大成という感のある名著です。これ以上の広い視点はないというくらい、多面的に、かつ公平に書かれています。大学教授の著書というといかにも難しそうですが、640円の岩波新書ですから、手軽に読むことができます。
豊富な経験と、正確な科学的データをもとに、精神分裂病の人への思いがどのページにもあふれています。名著です。
<<引用終了>>
確かに読んでみて、これは凄いと感じた。
文体そのものは平易な言葉を使っているのだが、本来は難解であろうと思われる医学上の概念や症状等を判り易く説明している。そしてそれにも拘らず、文中の情報について、(一般人向けの書としては異例な程)引用元の論文や出版物の注釈が付いている。
つまり一般人向けとして書かれてはいるが、その中には膨大な科学的知識に裏打ちされた情報が詰め込まれているのだ。
そして医療者としての病人に対するそっと見守るようなまなざしを連想させる、著者の想いが散見されていて、重い(時に悲惨な)テーマを扱っているにも拘らず、安心して読み進める。数十年という長い時間を患者の診療に費やした、その経験がそうさせるのだろうか?
自分は勿論素人であるので学問的な知識など得ようなどと言う分不相応な事は望まないが、この本一冊を熟読することで統合失調症の概観はつかめそうな気がする。
病状が安定している患者さん、或いは家族の方にお勧めしたい本である。
<<以下、Dr.林のこころと脳の相談室、統合失調症 図書室([]) より引用>>
この本の題は「精神病」ですが、内容は統合失調症(精神分裂病)の本です。著者は引退した有名な精神科の教授で、まさに長年の臨床経験の集大成という感のある名著です。これ以上の広い視点はないというくらい、多面的に、かつ公平に書かれています。大学教授の著書というといかにも難しそうですが、640円の岩波新書ですから、手軽に読むことができます。
豊富な経験と、正確な科学的データをもとに、精神分裂病の人への思いがどのページにもあふれています。名著です。
<<引用終了>>
確かに読んでみて、これは凄いと感じた。
文体そのものは平易な言葉を使っているのだが、本来は難解であろうと思われる医学上の概念や症状等を判り易く説明している。そしてそれにも拘らず、文中の情報について、(一般人向けの書としては異例な程)引用元の論文や出版物の注釈が付いている。
つまり一般人向けとして書かれてはいるが、その中には膨大な科学的知識に裏打ちされた情報が詰め込まれているのだ。
そして医療者としての病人に対するそっと見守るようなまなざしを連想させる、著者の想いが散見されていて、重い(時に悲惨な)テーマを扱っているにも拘らず、安心して読み進める。数十年という長い時間を患者の診療に費やした、その経験がそうさせるのだろうか?
自分は勿論素人であるので学問的な知識など得ようなどと言う分不相応な事は望まないが、この本一冊を熟読することで統合失調症の概観はつかめそうな気がする。
病状が安定している患者さん、或いは家族の方にお勧めしたい本である。