オール・イン ~実録・奨励会三段リーグ の感想
参照データ
タイトル | オール・イン ~実録・奨励会三段リーグ |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 天野 貴元 |
販売元 | 宝島社 |
JANコード | 9784800219374 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » ノンフィクション |
購入者の感想
16歳で三段になれば、かなりの確率でプロになれる。
奨励会員の大半は初段にもなれずに夢破れて退会している。
過酷なのは、三段まで昇段しながら四段になれなかった者の「その後の人生」である。
級位者の頃に将棋に見切りをつけて進路変更をすればその後の人生にもまだ選択肢はある。
しかし三段で年齢制限ぎりぎりまで粘れば26歳。
この年齢で再チャレンジができるほど甘い世の中ではない。
さらに著者の場合は末期の癌患者である。
もっとも著者の場合は将棋にオールインしていたわけではないようだ。
同年代の他の者が学校に通っていた頃にタバコや酒や遊びを覚えてしまったのが悔やまれるところではある。
(舌がんの原因もおそらく酒やタバコと推測される)
将棋の戦術書は将棋に興味がない人間が読んでも何の役にも立たないが、この本はそうではない。
将棋に興味のない人間が読んでも、自分の人生を自分で指すことの難しさについて考えさせられる本である。
奨励会員の大半は初段にもなれずに夢破れて退会している。
過酷なのは、三段まで昇段しながら四段になれなかった者の「その後の人生」である。
級位者の頃に将棋に見切りをつけて進路変更をすればその後の人生にもまだ選択肢はある。
しかし三段で年齢制限ぎりぎりまで粘れば26歳。
この年齢で再チャレンジができるほど甘い世の中ではない。
さらに著者の場合は末期の癌患者である。
もっとも著者の場合は将棋にオールインしていたわけではないようだ。
同年代の他の者が学校に通っていた頃にタバコや酒や遊びを覚えてしまったのが悔やまれるところではある。
(舌がんの原因もおそらく酒やタバコと推測される)
将棋の戦術書は将棋に興味がない人間が読んでも何の役にも立たないが、この本はそうではない。
将棋に興味のない人間が読んでも、自分の人生を自分で指すことの難しさについて考えさせられる本である。
凄まじい人生。元奨励会三段の魂の叫び。将棋の名人になる夢を追い、破れ、そして舌ガンステージ4との闘い…。勝負の世界に生きる厳しさ、命を繋ぐ厳しさ、人生の目的まで、まさに満身創痍で描かれた渾身の自叙伝。読むのに3時間と掛からないが、自分の人生をも考えさせてくれる良書だと思う。読書後、自分が甘ったれた人生を過ごして来たことを痛感すると共に、新たな目標が出来、それに挑戦したくなる。限られた人生と言う持ち時間を大切に生きよ!と気付かせてくれる著者に感謝したい。ありがとう!
(追記)タバコを一日六箱吸う、或いは遊びの話も多い(将棋でいう疑問手、悪手)…少しでも控えられたらと、思わずにいられないのも事実だが、とても人間らしいではないか…。
(追記)タバコを一日六箱吸う、或いは遊びの話も多い(将棋でいう疑問手、悪手)…少しでも控えられたらと、思わずにいられないのも事実だが、とても人間らしいではないか…。
希有な人生を語る人がいてくれることを日本の幸せだと感じます。
小学生の頃から飛び抜けた才能を示せなければ
奨励会に入ることもできませんが、
奨励会に入ることができてもそこでさらに飛び抜けた才能を示せなければ、
プロ入りすることもできず、
プロ入りしたあとも飛び抜けた才能を示せなければ
C2から上がれないままフリークラス転落を経て引退の危機が待っています。
そのくらい特別な才能を持った人なら、
普通の人生を歩んだら普通に一目置かれて
充分に納得できる日々を過ごせたのではないかと思ってしまいます。
周りからちょっと抜きんでてしまうが故に、それ以上努力できなくなってしまう、
能力が故の慢心の恐ろしさを示してくれています。
ただ、挫折したあとさらに人生の危機にまで至った著者が、
それでも明るく前向きに生きようとする様は
感動と勇気を与えてくれます。
逆に、例えば加藤一二三・内藤國雄74歳、田中魁秀67歳が
年間20局以上の長時間対局をこなし、
才覚ある若者を5、6回も打ち破っていることを考えると、
飛び抜けた才能を持つ者が
努力し続けることの偉大さにも思いを馳せてしまいました。
人生、それぞれの立場・状況においてできる努力をするしかありません。
最大の逆境においても著者が明るく前向きであるところを
見習っていきたいと思いました。
小学生の頃から飛び抜けた才能を示せなければ
奨励会に入ることもできませんが、
奨励会に入ることができてもそこでさらに飛び抜けた才能を示せなければ、
プロ入りすることもできず、
プロ入りしたあとも飛び抜けた才能を示せなければ
C2から上がれないままフリークラス転落を経て引退の危機が待っています。
そのくらい特別な才能を持った人なら、
普通の人生を歩んだら普通に一目置かれて
充分に納得できる日々を過ごせたのではないかと思ってしまいます。
周りからちょっと抜きんでてしまうが故に、それ以上努力できなくなってしまう、
能力が故の慢心の恐ろしさを示してくれています。
ただ、挫折したあとさらに人生の危機にまで至った著者が、
それでも明るく前向きに生きようとする様は
感動と勇気を与えてくれます。
逆に、例えば加藤一二三・内藤國雄74歳、田中魁秀67歳が
年間20局以上の長時間対局をこなし、
才覚ある若者を5、6回も打ち破っていることを考えると、
飛び抜けた才能を持つ者が
努力し続けることの偉大さにも思いを馳せてしまいました。
人生、それぞれの立場・状況においてできる努力をするしかありません。
最大の逆境においても著者が明るく前向きであるところを
見習っていきたいと思いました。