本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第一部「兵士の娘I」 の感想
参照データ
タイトル | 本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第一部「兵士の娘I」 |
発売日 | 2015-01-25 |
製作者 | 香月美夜 |
販売元 | TOブックス |
JANコード | 9784864723428 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » 文学・評論 » SF・ホラー・ファンタジー |
購入者の感想
web小説の書籍化です。正直、ドはまりしているお話なので、発売日が待ち遠しくてたまりませんでした。
内容は、異世界転生モノ。と、言ってしまえば確かによくある設定なのですが、とにかく面白いのです。
主人公のマインの一人称で物語は進みます。現代日本で何よりも本が好きな女子大生が死亡して、転生したのは虚弱な幼女。文明レベルが日本よりもずっと低い世界の下町、貧乏な兵士の娘。
本がない。なら作ろう!
と、いうのが主人公マインの一貫した主張なのですが、それだけ聞くと本当にこの話が面白いのか疑問に思うでしょう。最初、あらすじを見た時は、私も正直そこまで期待して読んだわけではありませんでした。というか、ちょっとさわりだけ読んでみるか、くらいの気持ちだったのです。これ、あらすじは間違ってないんですが、なぜか面白そうって思わなかったのですよ。
転生幼女が本作りをがんばる。
なにそれ、なにが面白いの? …と、思いますよね。
でも、面白いんです。
確かに物語はマインの本作りが軸になってます。マインの思考回路は読んでいて面白いし、空回りしたり失敗するのも笑えます。でも私が一番面白いと思うのは、各所に散りばめられた謎や伏線が、物語が進むにつれてだんだんとあらわになってくるところでした。
マインの一人称であるがゆえに、もちろん、マインの見聞きしたことしか読者も情報がありません。その上、その見聞きした事柄も、マインの思考に沿って読者は知っていくので、マインが勘違いしていれば、読者も勘違いします。
ちょっとおかしい? と、思っても、マインが知りようのない事実は私たちも知りえません。でもそれが、読み進めていくうちに開示され、ああ、この世界は実はこんな世界だったんだ、あのときの出来事はこういうことだったんだ、ということに気づいたときの驚き。
それを知ったら、もう止まらなくなって、ただただ続きを続きをと読み続けてしまいます。止まらない面白さ、というのはきっとこういうことなんでしょう。
内容は、異世界転生モノ。と、言ってしまえば確かによくある設定なのですが、とにかく面白いのです。
主人公のマインの一人称で物語は進みます。現代日本で何よりも本が好きな女子大生が死亡して、転生したのは虚弱な幼女。文明レベルが日本よりもずっと低い世界の下町、貧乏な兵士の娘。
本がない。なら作ろう!
と、いうのが主人公マインの一貫した主張なのですが、それだけ聞くと本当にこの話が面白いのか疑問に思うでしょう。最初、あらすじを見た時は、私も正直そこまで期待して読んだわけではありませんでした。というか、ちょっとさわりだけ読んでみるか、くらいの気持ちだったのです。これ、あらすじは間違ってないんですが、なぜか面白そうって思わなかったのですよ。
転生幼女が本作りをがんばる。
なにそれ、なにが面白いの? …と、思いますよね。
でも、面白いんです。
確かに物語はマインの本作りが軸になってます。マインの思考回路は読んでいて面白いし、空回りしたり失敗するのも笑えます。でも私が一番面白いと思うのは、各所に散りばめられた謎や伏線が、物語が進むにつれてだんだんとあらわになってくるところでした。
マインの一人称であるがゆえに、もちろん、マインの見聞きしたことしか読者も情報がありません。その上、その見聞きした事柄も、マインの思考に沿って読者は知っていくので、マインが勘違いしていれば、読者も勘違いします。
ちょっとおかしい? と、思っても、マインが知りようのない事実は私たちも知りえません。でもそれが、読み進めていくうちに開示され、ああ、この世界は実はこんな世界だったんだ、あのときの出来事はこういうことだったんだ、ということに気づいたときの驚き。
それを知ったら、もう止まらなくなって、ただただ続きを続きをと読み続けてしまいます。止まらない面白さ、というのはきっとこういうことなんでしょう。