赤×ピンク (角川文庫) の感想
参照データ
タイトル | 赤×ピンク (角川文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 桜庭 一樹 |
販売元 | 角川書店 |
JANコード | 9784044281021 |
カテゴリ | 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » さ行の著者 |
購入者の感想
ファミ通文庫から2003年2月に出版されたものの5年ぶりの「再版」と言う事になりますが、読んでみて、余りの充実ぶりに驚きました!
舞台は六本木。廃校となった小学校を使い、非合法?のガールファイトを売り物にする怪しい風俗風?の店。鉄製の檻の中で、夜毎繰り広げられる女たちの肉弾戦、あるいはそれに似たパフォーマンス。それを見つめる男たちの視線。酒を飲む客、指名されて相手をする女たち・・・。生きる意味を求め、漂よい、流される女たち・・・?読み出してすぐ、そんな雰囲気が伝わってきます。オイこれはファミ通文庫だったんだろう!!??と聞きたくなる。(笑)ヤバイな〜・・・と思いながらも、主人公たちの感覚的な会話や、濃密な情景描写に引き寄せられる・・・この異様なまでの筆力!5年前の作品だと言うが、「初期の作品」という感じが全くしないのは何故??(汗)
全体は三部からなり、一人語りの主人公は、前の章の脇役が引き継いで行く。都合三人の主人公が登場するが、話も後半に行くほど長くなる。結末は、苦しみ抜いてきた主人公が護るべきものを見つけ、未来に向かって歩き出す場面で終わります。作者はその苦しみの様をまるで自己の体験のように描き出していて、主人公の生々しい叫びに打たれます・・・。そして、最後は、全てを包み込む柔らかな光がさしこむ・・・。
独特の飛翔感と密着感が全編に溢れ、どこを読んでも桜庭一樹の世界が広がっています。きわめて今日的なエピソードも盛りだくさんで一気に読めました。
舞台は六本木。廃校となった小学校を使い、非合法?のガールファイトを売り物にする怪しい風俗風?の店。鉄製の檻の中で、夜毎繰り広げられる女たちの肉弾戦、あるいはそれに似たパフォーマンス。それを見つめる男たちの視線。酒を飲む客、指名されて相手をする女たち・・・。生きる意味を求め、漂よい、流される女たち・・・?読み出してすぐ、そんな雰囲気が伝わってきます。オイこれはファミ通文庫だったんだろう!!??と聞きたくなる。(笑)ヤバイな〜・・・と思いながらも、主人公たちの感覚的な会話や、濃密な情景描写に引き寄せられる・・・この異様なまでの筆力!5年前の作品だと言うが、「初期の作品」という感じが全くしないのは何故??(汗)
全体は三部からなり、一人語りの主人公は、前の章の脇役が引き継いで行く。都合三人の主人公が登場するが、話も後半に行くほど長くなる。結末は、苦しみ抜いてきた主人公が護るべきものを見つけ、未来に向かって歩き出す場面で終わります。作者はその苦しみの様をまるで自己の体験のように描き出していて、主人公の生々しい叫びに打たれます・・・。そして、最後は、全てを包み込む柔らかな光がさしこむ・・・。
独特の飛翔感と密着感が全編に溢れ、どこを読んでも桜庭一樹の世界が広がっています。きわめて今日的なエピソードも盛りだくさんで一気に読めました。