専門医が教える 糖尿病ウォーキング! (扶桑社新書) の感想

福田正博医師の著作には本書と「糖尿病は腹やせで治せ！」がある。血糖値関係、体重、腹囲に関心ある読者は既に御存知と思うが、本書は第1章が糖尿病専門医の診療、第2章が糖尿病の治療費、第3章がウォーキングは糖尿病の予防＆治療薬、第4章・第5章が糖尿病ウォーキングの実践、第6章が糖尿病ウォーキングと食事、第7章が糖尿病とストレス・うつ、つまり本書は糖尿病治療のサポーター役として主にウォーキング法を指導する。一方で「・・腹やせで治せ！」は、腹をやせることを主眼に、その為のウォーキングとエクササイズ法を指導する。但しその目的が若干相違するだけで、内容的には殆ど同じと言ってよい。私は腹囲を減らすことから、腹やせや運動の強さ単位のメッツ早見表に詳しい「・・腹やせで治せ！」がより波長に合った。こちら本書の方が比較的易しく基本的な印象を受ける。簡単なウォーキングと無理のない食生活改善を並行することで、本当に腹囲が減り（1ヶ月1cm）、体重が減り（1ヶ月1kg）、同時に血圧、コレステロール、中性脂肪、尿酸値が下降するから面白い。以下は食事関係の常識だが念の為に備忘録として。主食2種類（ラーメン＋チャーハン、そば＋カツ丼）は御法度。飲んだ後「しめのラーメン」厳禁。外食では率先して野菜の煮物、海藻類、キノコ類を注文。サラダのドレッシングとトッピングは選択に要注意。マカロニやポテトサラダはご飯を食べていると同じ。食べる順番は野菜から。和洋中で摂取カロリー最小は和食、相手を探して「鍋物」が最適。焼鳥では皮とつくねに要注意。カツ、一口カツ、メンチ、天ぷらに注意。「食べた」から「歩く」では血糖値は抑えられない。参考にナッツ類「10粒」は「3200歩」の消費カロリーと同じ「80kcal」。電車内でよく見かけるBMI30超の男女は一度目を通した方が良い。