State of Fear の感想
参照データ
タイトル | State of Fear |
発売日 | 2004-12-07 |
製作者 | Michael Crichton |
販売元 | HarperAu |
JANコード | 9780060786014 |
カテゴリ | Audio CDs » Authors, A-Z » ( C ) » Crichton, Michael |
購入者の感想
地球温暖化を題材にした本書のテーマは、「情報のとらえ方」と「情報を自ら判断する重要性」に尽きます。
作中で紹介される実際のデータは、私にとって非常に衝撃的でした。数値やグラフや表は、最も客観的に物事を表すように思いがちですが、実は、数値や表の作り手の意図が故意に、あるいは無意識のうちに反映されてしまい、その主観や主張に沿う形で作られてしまうことがよくわかり、ある意味で恐ろしくなりました。
地球温暖化について、連日テレビでは様々な表や写真が、「温暖化の物証」として挙げられていますが、本書を読んでから、それらは「物証と言えるような材料を集めただけで、物証とならないような材料は省かれた、一方通行の情報」であることがよくわかり、同時にそういう情報のみが依然として流され続ける現状に、恐怖を感じます。
この「恐怖」こそが題名に言う「恐怖の存在」なのでしょうね。その妙に脱帽です。
「恐怖」自体は読後にぜひご自分の感覚で感じていただくとして、とにかく本書は、情報を多面的に見て、本質を見極める努力をすること、そしてその為の情報発信がいかに重要かを教えてくれます。
ストーリーが若干ハリウッド的で大味なのを差し引いても、こういう視点を提起できる作者はやはり只者ではないと、クライトンに対する私の軽薄なイメージを一変させる作品でした。
中古ではなく、蔵書の一つとして新品購入をおすすめしたい良書と思います。
作中で紹介される実際のデータは、私にとって非常に衝撃的でした。数値やグラフや表は、最も客観的に物事を表すように思いがちですが、実は、数値や表の作り手の意図が故意に、あるいは無意識のうちに反映されてしまい、その主観や主張に沿う形で作られてしまうことがよくわかり、ある意味で恐ろしくなりました。
地球温暖化について、連日テレビでは様々な表や写真が、「温暖化の物証」として挙げられていますが、本書を読んでから、それらは「物証と言えるような材料を集めただけで、物証とならないような材料は省かれた、一方通行の情報」であることがよくわかり、同時にそういう情報のみが依然として流され続ける現状に、恐怖を感じます。
この「恐怖」こそが題名に言う「恐怖の存在」なのでしょうね。その妙に脱帽です。
「恐怖」自体は読後にぜひご自分の感覚で感じていただくとして、とにかく本書は、情報を多面的に見て、本質を見極める努力をすること、そしてその為の情報発信がいかに重要かを教えてくれます。
ストーリーが若干ハリウッド的で大味なのを差し引いても、こういう視点を提起できる作者はやはり只者ではないと、クライトンに対する私の軽薄なイメージを一変させる作品でした。
中古ではなく、蔵書の一つとして新品購入をおすすめしたい良書と思います。