吉本隆明〈未収録〉講演集第1巻 日本的なものとはなにか (シリーズ・全集) の感想
参照データ
タイトル | 吉本隆明〈未収録〉講演集第1巻 日本的なものとはなにか (シリーズ・全集) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 吉本 隆明 |
販売元 | 筑摩書房 |
JANコード | 9784480788016 |
カテゴリ | » 本 » ジャンル別 » 文学・評論 |
購入者の感想
オビに《書き言葉にないやわらかさ》とあるように、講演には<吉本思想>を平易に伝えるというメリットがある。
ページをめくっていくと、吉本さんのあの独特の語り口が甦ってきて、とても懐かしい。
本書の第一グループは、日本語や歌の原初形態をさぐる講演が4本。
つねに、ものごとの起源から考えようとする吉本さんの面目躍如たる語りが収められている。
第二グループは、南島論が2本。
一口にいえば、大和朝廷ができる以前の日本人の姿を捉えようとする講演である。
ここでは、<吉本思想>のキーワード《段階》について語られる。
第三グループは、柳田国男考。
西洋の民族学を深く知りながらも、それとは別の道を行った柳田国男の一国民俗学の核心を衝こうとする。
それが、講演「総論 柳田民俗学」だ。
付録として挟み込まれている351件の「吉本隆明全講演リスト」は貴重な資料となる。
<労作>とも評すべき、このリストを作成された宮下和夫氏と宿沢あぐり氏に敬意を表したい。
ところで、本書刊行と軌を一にして、糸井重里事務所が吉本さんの183回の講演の音源をネット上で無料かつ無期限で公開する――という告知をしている。
それはそれで大変うれしいニュースだが、講演の<声>をしっかり活字に移した本講演集の価値が減じることはないように思う。
ハテ? と思ったとき、全12巻のしかるべきページを開けば、簡単に吉本さんの言葉を目にすることができるからだ。
<毎月刊行>をうたっている本講演集の順調な刊行を期待している。
ページをめくっていくと、吉本さんのあの独特の語り口が甦ってきて、とても懐かしい。
本書の第一グループは、日本語や歌の原初形態をさぐる講演が4本。
つねに、ものごとの起源から考えようとする吉本さんの面目躍如たる語りが収められている。
第二グループは、南島論が2本。
一口にいえば、大和朝廷ができる以前の日本人の姿を捉えようとする講演である。
ここでは、<吉本思想>のキーワード《段階》について語られる。
第三グループは、柳田国男考。
西洋の民族学を深く知りながらも、それとは別の道を行った柳田国男の一国民俗学の核心を衝こうとする。
それが、講演「総論 柳田民俗学」だ。
付録として挟み込まれている351件の「吉本隆明全講演リスト」は貴重な資料となる。
<労作>とも評すべき、このリストを作成された宮下和夫氏と宿沢あぐり氏に敬意を表したい。
ところで、本書刊行と軌を一にして、糸井重里事務所が吉本さんの183回の講演の音源をネット上で無料かつ無期限で公開する――という告知をしている。
それはそれで大変うれしいニュースだが、講演の<声>をしっかり活字に移した本講演集の価値が減じることはないように思う。
ハテ? と思ったとき、全12巻のしかるべきページを開けば、簡単に吉本さんの言葉を目にすることができるからだ。
<毎月刊行>をうたっている本講演集の順調な刊行を期待している。