ダブリンで日本美術のお世話を: チェスター・ビーティー・ライブラリーと私の半世紀 の感想

素晴らしいエッセイかつ半生記かつ活動記録です。
ダブリンのチェスター・ビーティ・ライブラリーにほぼボランティアで活動された著者の半生記を軽妙洒脱な文体で綴っておられます。我々が西欧美術の美しさに共感することと同様に、西欧の様々な方々が日本古美術を愛し、真剣に研究されている。
先人の功績を誇らしく思うと同時に、著者の積極的な活動が世界の人と人との繋がりを生んでいったことに感動します。
何より文章から滲み出る著者の古美術への研究心と様々な関係者への感謝の心が素晴らしいと思います。
非常に良い本だと思います。