1945年のクリスマス―日本国憲法に「男女平等」を書いた女性の自伝 の感想

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タイトル1945年のクリスマス―日本国憲法に「男女平等」を書いた女性の自伝
発売日販売日未定
製作者ベアテ・シロタ ゴードン
販売元柏書房
JANコード9784760110773
カテゴリ文学・評論 » 評論・文学研究 » 外国文学研究 » 英米文学

購入者の感想

こんなことがあったなんて、知らなかった!! という感じです。日本国憲法に記載されている男女同権は、実はアメリカの若い女性が原案を作成していたとは知りませんでした。当時の日本を考えると、実に革新的な内容だったのだと思います。今を生きていると、なぜそんな不平等があったのか?と思えるほどですが。また、著者の若々しい感性もとても魅力的です。事実ベースの自伝ですが、ドラマよりも面白いかもしれません。

この本は、ベアテさんが1945年のクリスマス・イヴの日に、日本に帰る風景から始まります。

アメリカ、イギリス、ドイツのワイマール憲法、フランス、ソ連、スカンジナビア諸国の憲法に関する書籍を、焼け残った図書館と大学を回って集め、読める六か国語を駆使して特に参考になるものを見つけ、確固たる信念を持って「憲法」の人権条項の部分の草案を書かれました。

本書を読み進めて行く途中で、何か所も付箋を貼る箇所が出てきました。以下はその一部です。

「とにかく、戦勝国の軍人が、支配する敗戦国の法律を、自分たちに都合よくつくるのだなという傲慢な雰囲気はなかった。自分たちの理想国家をつくる、といった夢に夢中になっていた舞台だったような気がしている。」(p.177)
軍人と言っても、本職は弁護士、大学教授、ジャーナリスト、医師、実業家などで、医学や理工系から文化系まで幅広く学んだ人が多い。
ラウエル氏は高野岩三郎氏を中心とする憲法研究会の草案に好意的な説明をつけて報告している。

またベアテさんは、
「軍国主義時代の日本で育った私は、心配だったのだ。日本民族の付和雷同的性格と、自分から決して意見を言いだそうとしない引っ込み思案的な性格、しかも過激なリーダーに魅力を感じる英雄待望的な一面は、昭和の誤った歴史を生み出した根源的なもののように思う。日本が本当に民主主義国家になれるのかという点で不安を持っていた。だからこそ、憲法に掲げておけば安心という気持ちから、女性や子供の権利を饒舌に書いたのだった。その気持ちは、当時の日本を少しでも知っている人なら、理解し賛成してくれるはずだ。」(p.193)
そして、国民の一人ひとりが関心を持って、憲法に保障された権利を守る努力をすることが大事と語る。

「当時の民生局員は、私ばかりではなくみんな理想国家を夢見ていた。戦勝国の軍人とて、家族や恋人を失った人は多かった。私もその一人だし、みんな戦争には懲りていた。」(p.207)
戦争を放棄した日本は、普遍的な政治道徳に支えられなければならない。

アメリカでの文化交流活動の仕事では、

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