新しい高校物理の教科書―現代人のための高校理科 (ブルーバックス) の感想

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参照データ

タイトル新しい高校物理の教科書―現代人のための高校理科 (ブルーバックス)
発売日販売日未定
製作者山本 明利
販売元講談社
JANコード9784062575096
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 物理学 » 一般

購入者の感想

高校の範囲をそのままブルーバックスに納めるには、紙面が少なすぎるのでしょう。
考えられて構成されていますが、これで物理の成績が上がるというような直接的な効果はないと思われます。

また表題に書いた通り、現代において一般的に物理が敬遠されがちな一因が示されていると思われます。

それは、最も興味を引くと思われる現代物理の部分、原子や相対論・量子論の範囲になると、相変わらず抽象的・文章的・歴史的流れの記述に終始してしまっているところ。(力学や電磁気の解説に成立の過程解説などをメインに置かないでしょう)
これでは部外者には、なにをイメージしたらよいのか分からず、途中でついていけなくなるはずです。
遷移、散乱、はてはシュレーディンガー方程式、クォーク・・・
こんな用語を乱発して文章を閉じてしまっては、物理は別世界のことと嫌われるのは至極当然でしょう。

素粒子論の分野は現代でも活発に研究されている最先端であり、それだけで1冊書けるテーマでもあります。
しかし、分かっている結果から提示していくだけでも、近寄り難さは相当軽減されると思われます。
教育側には、そんなアプローチが必要とされるのではないでしょうか。

高校の現課程では、単元の順番が電磁気→波動→力学というような学びにくい順番になっていますが、この本では、少し前の課程のように力学→熱→波動→電磁気→原子の順番に並んでおり「物理」を理解しやすくなっています。

本の最初、および、各章の最初には「物理」に対する興味をわかせるようなイントロダクションや問がついています。このイントロダクションが非常によく書けており、「物理って何のことかわからない」、「なんのために勉強するのかわからない」、というような人でも興味を持ちやすいと思います。

剛体の力学がほとんど書かれていませんが、これは別の教科書や参考書で補ってください。

微分積分をもう少し使ってもいい気もしますが、式を見ただけでイヤになるという人を受け入れるためには、今の形がほぼベストかもしれません。

「新しい高校○○の教科書」シリーズの中で最も完成度が高い本です。

高校物理の学校教科書にはストーリー性が乏しく、読んでも面白くないと感じる人が多いと思う。
受験の観点から見ても、学校教科書には試験とは無縁の写真や屁理屈が多く、
どこが重要なのか分かりにくいので、試験対策としては使い物にならない。

一方、本書は「力学→熱力学→波→電磁気学→応用(大学でメインになる内容のさわり)」という順序で、
各分野ごとの関連がわかるように書かれているので、読むだけでも楽しめる。
同時に物理現象に対する理解も深まるので、受験勉強にも活用できる。

問題演習に入る前の「全体を軽く理解する」段階では、学校の教科書と比較して、はるかに役立つだろう。
私は有名な橋元シリーズの「図解」によるテクニックよりも、
本書の「文章」による丁寧な説明のほうが理解しやすかった。0

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