聲の形(7) の感想

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参照データ

タイトル聲の形(7)
発売日2014-12-17
製作者大今良時
販売元講談社
JANコード登録されていません
カテゴリ »  » ジャンル別 » コミック・ラノベ・BL

購入者の感想

7巻を開く前に、いま一度、1〜6巻をゆっくり読んでみました。
そして7巻を読み終え、満足感と喪失感の狭間で揺れています。

内容のレビューは他の方に譲るとして、書きたい事だけ書きます。

「聲の形」には色々な隠し要素と伏線があり、じっくり読むとそれらの要素は
殆ど回収されるのですが、ひとつだけ、全く明らかにされてないものがあります。

それは「鯉」の存在について。

物語の重要な場面、もしくは印象的な場面で何度も出てきた鯉。結局この鯉の意味は何だったのだろう。

こういう話があります。

黄河の急流を登り切った鯉は、龍になる。「登龍門」の語源にもなった伝説です。
そして龍には耳がないとされていて、(聾という字は龍に耳) なぜ耳がないのかと言えば
龍は声を聞かなくても、相手の考えている事が分かるから、耳は必要ないと。

だから龍は耳を海に落とした。その耳から産まれたのがタツノオトシゴで、その由来と姿形から
タツノオトシゴは全日本ろうあ連盟のトレードマークにもなっています。

この繋がりが偶然か、または考えられたことなのかは分かりません。

登龍門とは、必ず乗り越えなければならない壁、もしくは難関。
俺には、最後の扉を開ける二人の姿が、急流を登り切った二匹の鯉に見えました。

日本は世界が認める漫画大国であり、海外から見れば、漫画大国という言葉には羨望や軽い侮蔑の意味もあるんでしょう。

でも、成熟された漫画文化を持つ日本だからこそ、生まれ得た作品なのではないかと思うんです。

教科書では教えてくれない、人として大事なことのいくつかを、漫画から学んだという人はきっと多いはず。

「聲の形」は、日本人でよかったと、心からそう思わせてくれる漫画でした。

「漫画の可能性」を再確認させてくれた大今先生に感謝を。

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