マイコミ囲碁文庫シリーズ ひと目の定石 の感想

基本的な定石を1問1答形式で学ぶ本です。全135問です。
これまでのひとめシリーズのとおり、難しくない（でも重要な）基本問題が1ページ裏表で一問一答式に出題されます。

序文で「これだけはという基本的な定石のみに絞りました」とあるとおり取り上げられる定石は多くなく、
　・星の定石問題26問（そのうち23問がケイマカカリ）
　・小目の定石問題36問（そのうち22問が一間高ガカリ）
となっています。

この本の特徴・おすすめは、星・小目の定石問題それぞれの後にある「定石の選択問題」（星24問、小目22問）と「未完成の定石を探せ」（27問）です。
どの定石をどう使うか・終わっていない定石にどう手を入れるかといった問題が続くのですが、定石を使う実践力を向上させるのと同時に、頭に入っているかの確認になっていて大変役立ちました。
（私は小目の定石がうろ覚えだったことを嫌というほど痛感させられました）

定石を学ぶのではなく、定石で強くなることに焦点を当てているのがわかります。
「定石を覚えて2目弱くなり」とは無縁の、今後「定石を学ぶ最初の本」の定番になることを予感させる一冊です。0