ブルー・トレイン の感想

＜John Coltrane / Blue Train＞、
ジョン・コルトレーンがブルーノートに残した唯一のリーダー・アルバムです。

宣伝リーフレットによりますと、近年ブルーノートの人気アルバム投票で連続Ｎｏ．１の栄光に輝いていて、
コルトレーンご自身も、このアルバムは「私のフェイヴァリット・アルバムだ」とおっしゃったそうです。

John Coltrane(ts), Lee Morgan(tp), Curtis Fuller(tb), Kenny Drew(p), Paul Chambers(b), "Philly" Joe Jones(ds) /Recorded in 1957

表題曲の＜Blue Train＞、わたしは大好きです。とても素敵なブルースです。
この曲について、ジャズ・クリティークのロバート・レヴィンさんがとてもセンスのいい文章をライナーノートに書いていらっしゃいます。
大意を引用させていただきました：

＜Blue Train、
コルトレーンの＜ブルース列車＞がブルース気分満々で疾走していると、リー・モーガン(tp)とカーティス・フラー(tb)の二人の石炭係りがコルトレーン(ts)のソロが終わるとすぐさま、エネルギッシュなブルースの石炭を釜に投げ込む。
コルトレーンとリー・モーガンの、カーティスフラーをバックにしたリフの素晴らしさ。それに勢いづいたケニー・ドリューのファンキーなピアノがなんとも素晴らしい＞、

レヴィンさんのこの列車になぞらえた洒落たコメントも、この曲も、わたし、たまりません。

他の曲では、
＜I’m Old Fashioned＞、ブルースに深く根差したケニー・ドリュー(p)素晴らしさと、コルトレーンのバラード・プレイの繊細な美しさに酔いました。

＜Lazy Bird＞、美しい曲です。
まず出だしのリー・モーガン、キラキラと輝いています。カーティス・フラーの飄々とした温もりも、そしてコルトレーも、ファンの方にはたまらないと思います。