インド旅行記〈1〉北インド編 (幻冬舎文庫) の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトルインド旅行記〈1〉北インド編 (幻冬舎文庫)
発売日販売日未定
製作者中谷 美紀
販売元幻冬舎
JANコード9784344408333
カテゴリ » ジャンル別 » 文学・評論 » エッセー・随筆

購入者の感想

インドに行く意欲がなくなるくらい、本当に行った気になれる、リアルな旅行記です。

インドをパッケージツアーではなく、一人旅する(自由なコースで旅するのはガイドなしでは難しそう)には、特別な意思と目的が必要。女優の中谷さんは、日本での仕事に疲れインドに飛び立つのだが、そこで日本以上に厳しいサバイバルを体験することになり、それでも毎日カレーを食べ、知恵をしぼって、・・・楽しそうでした。羨ましい! 

「元気をもらう」のではなく、むしろサバイバルで自分の元気と自信を確認されたのではないでしょうか。(日本人女性は甘くみられるので、韓国人のフリをしたそうな。)しかしそれは、インド自体の魅力とは言えないでしょう。ヨガ教室を訪ねて瞑想の境地を味わう長い場面があるが、それは限られた時間だけのこと。しかも素人の感想ですが、瞑想の幸福感って結局、クラシックの名曲を聴いたり、森を歩き回ったり、妻と眠ったり、1人で眠ったり、お酒で酔うのとあまり変わらないのでは。

ベナレス、デリー、ジャイプールといった都市でも、1人で回るのは大変そうです。ヨーロッパなら、1人旅は現地の文化や社会を味わい、ときに人とおしゃべりするのですが、インドではむしろ文化や社会や人々に圧倒されてしまいそうです。でもサバイバル技術の1つとして、そのあたりの情報が詳しく、インド人の分類学になっている。つまり、英語で個人的なことを根掘り葉掘り尋ねる人、英語が下手だが悪くはない人、生活に追われる人、信頼できそうな人などが居る。インドの格別な「無秩序と壮絶」は、発展途上国プラスアルファ(=文化)なのでしょう。

そんなインドのなかで、デリー北部の山間の街リシケシュと、最後のヒマラヤ地方のチベット系地域が、カオスの平地とコントラストをなして清冽です。とくにヒマラヤ地方に関心があったのですが(紛争地域で旅行記が少ない)、中谷さんが高山病にかかってしまい、あまり展開しません。でも、出会った少女への手術代の寄付、航空会社ブッキングのカオス、道中のトイレのカオス、飛行機での精神分析医との話など、その旺盛な意欲と経験は読みごたえがありました。

最初の頃は神経質に除菌用のウエットティッシュで手をふいたり、あろう事か食後に食中毒予防として日本から持参したチューブ入りわさびをなめたり(本当に効くのか?かえっておなかこわしそう。)と旅なれず不安な様子が伝わってきてリアルに感じました。
旅なれた人達がいろいろえらそうに評価してますが以外と日本人の女性が初めてインドを旅するとやはり最初はだれでも多少なりともこんな部分があると思います。
私も結構アジア方面、旅しましたが最初旅した頃の事を思い出しました。

それがだんだんなれてきて最後の方には現地のインド人に食べ物を分けてもらったり平気でできるようになっているのがおかしかったです。

中谷美紀さんの事はほとんど知らなかったんですがこの人すごく真面目な人なんですね。性分的に・・・・。
だからおもしろおかしく書かれている他のアジア旅行記のような物を期待して読むとたしかにあまりおもしろくないかもしれません。

でもまじめな性分だけにいった場所、場所の歴史やガイドの説明などを事細かに書いてあって、インド全体の主なところはすべて回っているので3冊通して読むとインド旅行する際の参考になります。
「インド旅行したいけど広くてどこから初めていいのかわからない」、「インドってどういう国?」といった人にはぜひおすすめです。
特に女性。やはり女性の興味のあるものほ主にして書かれているので。

ロンリープラネットなどに比べて上辺的な情報しか載っていない地球の歩き方が好きでない私としてはなんとなくインドを旅行してみたいという人が最初に手に取る本としてはこちらの方が断然おすすめです。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

インド旅行記〈1〉北インド編 (幻冬舎文庫)

アマゾンで購入する
幻冬舎から発売された中谷 美紀のインド旅行記〈1〉北インド編 (幻冬舎文庫)(JAN:9784344408333)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.