The Robots of Dawn: Library Edition (Robot (Tantor)) の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトルThe Robots of Dawn: Library Edition (Robot (Tantor))
発売日販売日未定
製作者Isaac Asimov
販売元Tantor Media Inc
JANコード9781400134236
カテゴリAudio CDs » Authors, A-Z » ( A ) » Asimov, Isaac

購入者の感想

 (上巻と同じレビューです)作者の若き傑作SFミステリ「鋼鉄都市」「はだかの太陽」から30年という歳月を経て発表された続編。できれば前2作を読了した後,読まれると味わい深い。
 宇宙の殖民惑星で生まれ育った人間たちが地球すらを支配する未来社会において,劣等民族である「地球人」の刑事イライジャ・ベイリと,相棒の「宇宙生まれの」人間型ロボット”ダニール”が,今回は殖民惑星の中心地,惑星オーロラで起った人間型ロボット殺害事件の解明に挑む。
 支配者達に地球の鋼鉄都市に押し込められ広場恐怖症にかかった地球人たち。地球生まれのベイリもまた,惑星オーロラで,ほとんど初めて体験する大自然の脅威に震えながら,ふとしたことから複雑なこの事件のある特殊性に気がつくのだった・・。
 ベイリの描写が素晴らしい。到来しつつある人類の神経症時代を,そしてわれわれ個人の強さも弱さもあわせて深く描いてみせる。相棒のR.ダニールもまた相変わらず頼もしい。しかしこの作品の素晴らしさは,アシモフの久しぶりの本格サイエンス・フィクションであるからでも,最後にどんでん返しを見せてくれる上質なミステリーであるからでもないのだ。
 この本の本当の素晴らしさは,終結部の最後の最後になって,わたしたち人類のあるべき輝かしい勇気と未来,新しい夜明けを見せてくれるからなのである。その鮮やかさと力強さは,アシモフの傑作群の中でも比類のないものであり,読者はそこに至って初めて本書の壮大さに気がつくのである。
 読み終えた後に,ふと遠い未来をみつめるまなざしになる,そんなすてきなすてきな本である。推薦。

あなたの感想と評価

コメント欄

The Robots of Dawn: Library Edition (Robot (Tantor))

アマゾンで購入する
Tantor Media Incから発売されたIsaac AsimovのThe Robots of Dawn: Library Edition (Robot (Tantor))(JAN:9781400134236)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.