第二のフクシマ、日本滅亡 (朝日新書) の感想

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タイトル第二のフクシマ、日本滅亡 (朝日新書)
発売日販売日未定
製作者広瀬 隆
販売元朝日新聞出版
JANコード9784022734396
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » エネルギー » 核・原発問題

購入者の感想

最近の報道は、復興に向けたものばかりが目立つ。確かに、未曾有の災害から立ち直ろうとする人たちの姿を報道する意義は大きいだろう。しかし、福島原発事故は終わったのか? ぜんぜんなにも終わってないのではないか? その疑問に答える書である。読むと、依然として放射能の垂れ流しが続いているその現実などを目の当たりし暗澹たる気分になるが、それが紛れも無い事実なのである。ぜひ、多くの人たちに読んで欲しいと思う。

取り上げたい話はいくつもあるが、中でも驚愕したのは、235ページ、放射能で汚染されたゴルフ場がその除染費用を東電に求めた裁判で、なんと東電は「原発から飛び散った放射性廃棄物は東電のものではない」と主張したのだ。さらに、あろうことか、裁判所はゴルフ場の訴えを退けたそうな。腰が抜けた、マジで。頭が変になりそう。自分の家のゴミがなんかの拍子におとなりの家の庭に落ちたら、すみませんご迷惑をおかけしてと取りに行くのが、子どもでもわかる常識である。でも、東電と裁判所はそうでないらしい。呆れてものもいえない。これが我が祖国ニッポンの話なのか!!!

広瀬氏の語り口が極めて厳しく、時に感情的ですらあるのに、嫌悪感を感じる読者もいるかもしれない。しかし、あえて言うが、そんな人は、所詮フクシマが他人事なのである(日本に住む限り無関係な人間は誰もいないのだが)。原発事故で被曝し故郷を追われた人たちにとっては、これでもまだ生やさしいと感じるであろう。
私は京都在住である。フクシマは遠いといっても、本書にあるように、すでになんらかの形で被曝しているであろう。そういう意味では当事者である。
福島の人たちの気持ちがわかる、などとはいわない。乏しい想像力を働かせて、福島の人たちのことを考え続けたい。

この本で主張していることは日本の全原発即時廃炉(もんじゅ、六ヶ所村再処理工場含む)です。
即時廃炉ですから「10年後までに廃炉」などと悠長なことを言っている暇はないとこの本は教えてくれます。
・原発を即時全廃炉しても電力不足は起こらない。
・次の大地震や大津波がいつ起きてもおかしくない。
・福島第一原発事故による放射性物質がこれからいかに日本人の健康を害するかの予測。
・再び原発事故が起きたら日本は終わる。
・東京電力にどう責任を取らせるべきか。
・地球温暖化説は嘘であり二酸化炭素を出しても問題ない。
・原発廃止後の原発自治体をどう保護すべきか。
・自然エネルギーに今すぐ頼る必要は全くない。
など現実を直視し地に足のついた話を読むことができます。
原発事故関係の良い本を一冊だけ推薦してくれと言われたら迷わずこの本を推薦します。

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