I've Girls Compilation vol.9 ｢Evidence nine｣ の感想

Collective以来にI’veのガールズコンピレーションを購入しました。

10年くらい前に巻き起こったI’ve Soundブームの時、私はいわゆる電波系の曲は聴きまくりました。が、ガールズコンピに収録される主に高瀬さんの作るダーク系の曲はあまり好きではありませんでした。なんか長いし（笑）

月日が経ち、10年ぶりくらいにガールズコンピを購入する理由になったのは「サブリミナル・アジェンダ」でした。
I’veの新しい歌い手である柚子乃さんの歌声と、限りなく透明なトランス節にノックアウトされました。

このEvidence Nineにはいわゆるダーク系の曲はほぼないです。
しかし高瀬さんの抜群のセンスが、時代を経て私でも聞けるようにマイルドになった様に感じます。
「Wing Of Zero」はまさにその象徴、聴きやすさと高瀬節全開のトランスフレーズを両立した素晴らしい曲です。
「Dual Force」は懐かしいI’veの曲調で、これまた聴いていて気持ちよい。
しかしこのアルバムの最高潮はラストの「Evidence Nine」でしょう。本当に感動の一言です。トランス調の最高にカッコいいイントロから愛を歌う暖かいサビまで、何から何まで素晴らしいです。

もちろんC.G.Mixさんや井内さんなど他作曲陣も素晴らしい仕事をしています。珍しく中沢さんがちょっと影が薄いかな？とは思いました。（「モラトリアム・クラスタ」がよかっただけに）

全体を通して絶妙に聴きやすく、毒気を排除したようなエバーブルーさが私には絶妙にハマりました。
Short Circuitシリーズが好きな人なら、間違いなく好きになれるはずです。

ブームは過ぎ去り、KOTOKOさんも詩月カオリさんもいなくなり、私はI’veの形骸化を心配していましたが、全くの杞憂だったようです。
新しいボーカリスト、柚子乃さんを軸に間違いなくI’veは進化しています。
これからのI’veが楽しみになる傑作です。