速水螺旋人の馬車馬大作戦 bis 赤本 の感想

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参照データ

タイトル速水螺旋人の馬車馬大作戦 bis 赤本
発売日2015-01-13
製作者速水螺旋人
販売元イカロス出版
JANコード9784863209701
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購入者の感想

奇想、仮想の舞台とシナリオ、メカが躍動する。一ページに詰め込めるだけ詰め込んだ文字情報は膨大で、実際一話4ページを読み切るのに漫画とは思えない時間がかかる。それに加えて一息ついて想像の翼を広げると無限に時間が過ぎていくような心地にも。

「馬車馬戦記」は0から27話までの28回の「ほら話」。舞台はロシア周辺からバルカン、果てはタイ、ブラジル、インドネシアなどと飛躍し、英国や日本にも及ぶ。全部を紹介できないが、ひとつの傾向は「要塞」好みで「万能防空砲台」「要塞蒸気機関車」「対空バルーン要塞」「津軽海峡海岸砲台」など。さらにフランス式戦艦やらチハ改重突撃砲戦車や装甲三輪車なども詳しく伝えたいがが、もうひとつ挙げるとすると特異な航空機群。「原子力駆動6発無着陸大型爆撃機」「パルスジェット戦闘機=フラミンゴ」、ハインケルHe111Zと見紛う双胴5発「ルフ」重爆撃機、イタリア製という「推進式3発爆撃機」(見た目は実に“美しい”)、ヒマラヤ山系を飛ぶ「超軽量偵察機」も見過ごせない。第7話に登場の美人パイロットが第9話のおしまいで“おばちゃん”になって登場するのもよいし、第27話のラストの家族団らんシーンもウィットが効いて素敵だ。

後ろから逆さまに見なければいけない「ロシア妄想主義概論」全17話はかなり真面目な研究発表。プジョンヌイ元帥を初めとして戦艦、戦闘機、兵器、兵士、軍装、勲章などの軍関係ばかりか政治家スターリンやらウオツカやら地下鉄やら風呂やらロシア・ソ連知識の“宝庫”である。ほかにビキニ姿のグラビアなどが<おまけ>のように挿入されている。

実は書店の店頭では絶対お勧めできないのが、カバーをとると表裏表紙の両方にもう一度お楽しみが待っている。だから是非お買い上げを。

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