市議会議員に転職しました。: ビジネスマンが地方政治を変える の感想

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タイトル市議会議員に転職しました。: ビジネスマンが地方政治を変える
発売日販売日未定
製作者伊藤 大貴
販売元小学館
JANコード9784093883580
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

購入者の感想

兵庫県議会の元議員のN氏による不自然ともいえる政務活動費の使い方を巡って、マスコミを初めとする多くの注目を浴びました。

政務活動費だけでなく、一般市民にとって「市議会議員」の日常や収入をほとんど知りません。またそれを語ってくれる人も多くなく、実態はベールに包まれているといっても過言ではないでしょう。

そんな「市議会議員」に「転職」した横浜市議会議員伊藤大貴氏と多摩市議会議員の遠藤ちひろ氏の赤裸々に実情を述べた本書の価値はこんな状況下では大変有用な書籍だと感じました。

遠藤氏の記述による第1章「意外と知らない『市議会議員』という職業」は、教科書的な知識しかない市議会議員の役割を具体的に知らしめる役割を果たしていました。38ページ以降の議会用語の基礎知識は大変興味深い物でした。この分かりにくさが距離を感じます。議会の姿勢が伝わってくる用語の使用でした。市井の人には縁遠く感じるのも仕方がありません。

伊藤氏の執筆の第2章「『ビジネス経験』は、地方政治に活かせます!」では、出版社の記者として働いた経験や視点を議会で具体的に活かしているエピソードが披露してありました。このような未来を見つめる資質が議員には必須でしょう。一人の頑張りではなかなか議会を変えられませんが、多くの同士が市議会に参入すれば地殻変動的に変化が起きるのは間違いありません。素晴らしい意欲の発露でした。

第3章「市議会議員だからこそ『できる』仕事」で驚いたことは、「議場で議員への問いかけを可能にする改革(反問権の付与)は、やっと先進的な議会で散見されるように」なったことでした。「議員と行政が議論を深める場にはなっていない」という閉塞性こそ打開すべき因習でしょう。

第4章「市議会議員の『収入』と『家計』―(1)政令指定都市(横浜市)の場合」では、政令指定都市の議員報酬を具体的な数字を挙げて披露していました。また伊藤議員の家計も赤裸々に述べてあり、この「情報公開」は本書のキモでしょう。

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