ラングマン人体発生学 第10版 の感想

じっくり腰を据えて読めば、しっかり書かれていていい本。

やや難解かなとこともあるが、３次元の発生学を文章で表現すれば誰が書いても難解にならざるを得ないのかもしれない。
その分、付属のCD-ROMはなかなか分かりやすかったと思います。
発生学の勉強の際のバイブルとして大変役立ちました。

後々、疾患の各論を学ぶ時、振り返って調べ直すとまた使えます。
なので、後輩にあげるよりかはとっておいてもいいかも。小児科、産科、形成外科とか、発生学は色んな所でからんできます。

なので、医学部低学年のうちに（章の始めの要約だけでも）一通りざっと見ておくといいです。（試験前に読み込むのはきついです）

かといって、別に「発生学」の学者になるわけでもなく、難しいところは突っ込まなくていいので、一度ざっと流れをつかんでおくのがいいですね。

まだまだ研究が盛んな分野であり、
誘導因子などが不明である場合も多いのだろうが、
それらを中途半端に詳しく書いている感が否めない。

図はとてもわかりやすい。

はじめて発生学を学ぶものにとっては、文章が分かりにくい。
英語をそのまま日本語に訳したような文体である。

一度勉強した者が知識を整理するのには適しているかもしれない。

また、英語版ではインターネット上のコンテンツが閲覧できるが、
日本語版では代わりにCD-ROMが付いていて、発生のアニメーションがみれる。