ジャッジ! [DVD] の感想

広告をめぐるコメディ映画です。
特に前半は笑えるシーンが多く、映画館で観たとき吹きそうになりました。
ストーリーもキレイにまとまっており、コメディ好きな人なら迷わずオススメできます。

若干気になったのは恋愛部分の展開がやや唐突に思えたこと。
この点は尺が足りてない感がありました。
あと主人公たちがこだわる「Toyota Humanity」の良さが自分には判りませんでした。
実際に賞を取ったCMらしいので評価は高いのでしょうけど、正直ちょっと不気味に感じます。

試写会で見た時、オープニングのサカナクションのイントロにかなりテンションあげて観賞したことを思い出します。全編通してコメディで楽しめました！役者さんたちの個性が光る作品だと思います。劇中のTOYOTAのCMが本当に印象的です。
荒川良々さんがブラジル人ってウケる！

仕事のできない冴えない広告マンが
世界一のCMを決める広告祭に審査員として参加する話。

コメディ作品だが、出番が少ない人物にも有名俳優を割り当てる贅沢な造りで、
登場人物のキャラクターがいちいち立っていて良い。

純粋にCMのデキで勝負する話ではなく、
大手スポンサーの無茶な要求や審査員の買収合戦に巻き込まれつつ、
ストレスを感じず楽しめる展開が続く。
たくさんの伏線を綺麗に活かした脚本は見事で、
最後の最後まで非常に気持ちよく観れる作品。

妻夫木聡、北川景子、豊川悦司、鈴木京香、玉山鉄二、そしてここでリリー・フランキーを持ってくる。
ちょい役に、松本伊代、加瀬亮、竹中直人、木村祐一などユニークな形で登場。
定番のシンプルなドタバタ・コメディですが、笑いのツボをしっかりとおさえていて、ネタも芸も細かい。
個性の強いキャスト陣がどんどんヒートアップしていきます。
そこらじゅうにネタが満載。
そしてハートフルで凛々しくて、妻夫木さんがずんずん、くすぐっていきます。
清々しいドラマです。
仕掛けておいた前フリが後半にかけてすべてが活きてきて、もうおもしろさ倍増。

ありえない設定、ご都合主義なストーリー展開、
なんら説得力のない恋愛模様と「映画」としてはグタグタだが
裏の事情を知り尽くしたC Mクリエイターたちが、
虚実取り混ぜて描く一種のノンフィクションだと思えば
懐かしのホイチョイプロダクションのノリで楽しめる。

妻夫木聡と北川景子の主役二人が、頑張って頑張って
ストーリーを回しているが、美味しいところは全部
脇の怪優たちが持っていってしまうのは可哀想・・・。0