原発社会からの離脱――自然エネルギーと共同体自治に向けて (講談社現代新書) の感想

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タイトル原発社会からの離脱――自然エネルギーと共同体自治に向けて (講談社現代新書)
発売日販売日未定
製作者宮台 真司
販売元講談社
JANコード9784062881128
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » エネルギー » 一般

購入者の感想

原発社会からの離脱 宮台真司 飯田哲也 講談社現代新書 20116月20日

3.11の福島第一原発の事故が世界に与えた影響を日本人はどう捉えるべきなのか。
そして、電力消費という欲望を今後どのように飼いならしていくのか。
そんな個人的な疑問を持ちつつ本書を読んでみた。
飯田さんも宮台さんも1959年生まれである。私と同じ歳(今年52歳)である。宮台さんの本は読んだ事があったが、飯田さんの本は初めてである。今回はお二人の対談を編集者がまとめたようであるが、基本的には宮台さんが聞き手に回り、飯田さんの原子力に関する魑魅魍魎の世界(ご自身の専門とその後の企業での活動、行政とのやり取り、海外留学、NPO活動)を読み解く内容に耳を傾けている構図だろうか。

宮台さんの今回のキーワードは「悪い共同体」の「悪い心の習慣」である。これまで反原発や脱原発と声を上げる人間はアカデミックやメディアから完全に無視され、クレーマーの烙印を押されていたのではないだろうか。それが3.11以降、まったく逆の立場になったのである。確かに中にはおかしな言説でメディアに登場する専門家と称する脱原発派もいるが、飯田さんは、間違いなくアカデミックの広範な知識を有しつつ、世界の原子力行政にも精通し現状の原発政策の誤りを指摘できる一人であろう。個人的には九大副学長の吉岡先生や京大の小出さんなども脱原発を主張する論理的な科学者だと思う。
さていつものように備忘録的メモ

高度成長期に大学生になっていた団塊の世代は高度成長や巨大開発という時代の価値観が完全に頭の中にビルトインされているので、70年代に世界を覆った「よき環境主義」(たとえば、沈黙の春)の洗礼をほとんど受けないまま、コンクリート主義に走ってしまった。その結果、バブルを招いた。(高木仁三郎さんの様な人も当時いたが)

原子力安全委員会に提出する答申(飯田さんが下書き)を霞ヶ関文学(霞ヶ関の文章)に官僚が翻訳してフィクションと現実を繋いでいく言葉のアクロバット。

原子力を巡る二項対立問題(原発推進と反対)はスエーデン、デンマークではすでに80年代に終了

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